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2019.11.08  

高密度織物「パーテックス」堅調 エコ訴求も強化

Y型断面の繊維で構成する原糸「Yフューズ」を使ったシリーズで優れたダウンプルーフ性を備える

三井物産アイ・ファッション(MIF)が世界で販売している高密度織物「パーテックス」が堅調だ。同社は「今年になってアウトドア市場は在庫調整期に入り、スローダウン」というが、パーテックスは今上期(4~9月)も、好調だった前年同期並みで推移している。下期も景況感は低調との見通しだが、アウトドア分野のほかにも販売領域を引き続き拡大し、環境配慮型の素材ブランドとしての訴求も強めて需要を開拓する。(小堀真嗣)

同ブランドは79年に英国で開発され、今年40周年を迎えた。本格アウトドアブランドの要求にも応える高密度織物の開発を追求し、欧米の有力ブランドを中心に採用されている。

売り上げの90%は海外向け。ブランド認知の高さも背景に、アウトドア、スポーツの分野を中心にユーザーを拡大してきた。

最近ではサイクリングやフィッシング系のスポーツブランド、ワークウェアブランド、さらにアウトドアおよびスポーツスタイルのカジュアルブランドへの販売も増え、「パーテックスが対象とする市場が拡張している」という。

主力商材は軽量・耐久性に優れ、ソフトな高密度織物シリーズ「クァンタム」。ほかにも高通気の「クァンタム・エアー」や透湿防水の「シールド」などを揃える。この間は、パッカブルな透湿防水素材の要望が増え、表地と防水透湿層の両方からのアプローチで開発を進めている。

原糸の開発にも注力し、生地を高機能化している。ダイヤ型やY型断面の繊維が隙間なく並ぶ構造の糸を開発し、優れたダウンプルーフ性を実現した。このほど、日本繊維製品品質技術センター(キューテック)の協力を得て、ダウンプルーフ性を検証するための厳しい独自基準を確立。ユーザー企業に対し、品質の信頼性を担保する。

自然環境に配慮した物作りも推進し、再生ポリエステル、再生ナイロンを使った生地や、非フッ素の撥水(はっすい)剤を使った生地の販売が増えてきた。紡糸前のチップ段階で染色した原料を使い、水の使用や二酸化炭素の排出を抑えた物作りも進めている。

世界的なサステイナビリティー(持続可能性)の潮流を受け、13、14日に独ミュンヘンで開催される「パフォーマンスデイズ」に出展し、初めて「サステイナビリティー・レポート」を発表する。

2019年11月8日(金) 繊研新聞4面

2019.10.30  

2019秋季総合特集 トップインタビュー

三井物産アイ・ファッション

三井物産アイ・ファッションは今期(2020年3月期)、中期経営計画の最終年度を迎えた。前期には売上高が前倒しで目標を達成するなど、業績は好調に推移している。そうした状況下で、5月に現社長の今井徳氏が経営のバトンを受け継いだ。今井社長は就任以降、好調な業績を維持しながら、時代の変化に応じて商社機能を進化させるという命題に向き合っている。

「作れば売れる」の発想転換

代表取締役 社長執行役員 今井 徳 氏

-日本の繊維産業の潜在力は、どういったところにあるのでしょうか。

日本の繊維産業は衣料であれ産業資材であれ、川上から川下にかけて優れた商材があります。しかし、売り出し方が得意ではありません。「いいモノを作れば売れる」という旧来の発想の転換が迫られています。

グローバル化が加速し、マーケティングの重要度が高まっているにもかかわらず、対応が遅れ気味になっている。それが商社から見た日本の繊維産業の実情です。時代とずれた状況を是正するには、マーケティングやブランディングにより、潜在的な力を定量化する、あるいは定性的にでも世界へ向け発信していかなければなりません。

これらにしっかり取り組めば、まだ伸び代が見込めるでしょう。世界の繊維市場は成長していますし、決して悲観することはないと思います。

-今の経済環境をどう見ていますか。

この1、2年、世界各地の政治的問題が噴出し、経済情勢を不安定にしています。世の中全体が大きく変化していく中、今起きている一つ一つの事象に対し、当社も明確な見識を持つ必要があります。三井物産のネットワークも活用し、生きた情報を顧客との対話に落とし込むのも、商社ができるサービスの一環であると捉えています。

-19年度の上半期(4~9月期)を振り返っていかがですか。

現場がここ1、2年で苦労して打ってきた施策の成果が、数字に表れています。例えば、自社工場の生産ラインを活用してアパレルに製品を供給する事業が成果を出し始めました。全体の業績も計画を上回る見通しです。

-下半期に取り組む施策は。

大きく三つあります。まず一つ目は、目前のビジネスで他社との競争に勝ち、しっかりと利益を確保すること。各分野とも市況は簡単ではなく、好調を維持してきた欧米のスポーツ市場さえ雲行きはあやしい。日本のアパレル市場が厳しいのは言うまでもなく、原料の分野にも米中貿易摩擦の影響がある。この厳しい環境でも、着実にもうけを出せる道筋を作らなければなりません。

二つ目は、貿易を中心とした既存のビジネスモデルの高度化を推進すること。具体案が各分野の現場から複数出され、既に実行に移った案件もあります。これらの案件を量・質ともに充実させるため、投資を含むアセット(資産)や仕組みを活用しなければなりません。

三つ目は「業務改革」です。商社としての従来とは立ち位置を変えたビジネスモデルの構築を目指します。デジタル化やブランディングを取り入れ、成長の伸び代が見込める海外市場の深耕を図ります。

二つ目と三つ目の取り組みは絶えず連動します。本来、商社は多様な手法で利益を上げる業種です。川上から川下まで、商社機能をより発揮できるかを追求していきます。実際、規模が大きい機能性素材の取り扱いや原料の投資案件が生まれ、海外では新しい製品の案件もスタートしています。

-長期的な重点方針は。

三井物産のファッション部隊との連携が鍵になります。当社の経営資源やノウハウでは対応しきれない案件について、三井物産と協調して対応できることは競合他社との差別化につながります。

こうした連携は、これから本腰を入れるB2C事業にも活用できます。例えば、三井物産がアジアで手掛ける越境EC(電子商取引)に、当社のお客さまも参画していただく。また、当社のB2C事業に、三井物産グループのECを担う企業を活用することができるのは強みになります。

ただし、商社がB2Cに進出することを目的化するのではなく、結果を出さないといけない。どんなにコンセプトや仕組みが立派でも、消費者から共感を得られる商材でないと売れません。

商社がB2Cを手掛けることのハードルは決して低くないですが、社員は果敢に挑戦してほしい。その上で、詰めの段階では、きちんと成果を出せるかを検証する冷静さの重要性も訴えています。

-今後の繊維業界にとって最大のインパクトと思われることは何ですか。また、対応策とは。

サスティナビリティー(持続可能性)への対応が一層求められるので、サプライヤーと連携し、ニーズに合った商材を供給する体制を強化します。消費者セントリックス(主体)の傾向が強まることを意識した、ビジネスモデルの確立も今後の課題です。

私のリフレッシュ法

アジアの田舎の風景に癒される

「旅と食は何よりの充電法」と今井さん。「アジア好き」を自称し、時間がとれればタイやラオスを訪れる。「とにかく田舎が好きで、懐かしさを覚える風景には心が洗われる」。海外旅行を充実させる秘けつは「訪れた土地の慣習を守ることと」と言う。

日常の合間に楽しむ外食にもこだわりを持つ。「いわゆるグルメとは違い、肩肘張らずに済む店に行く。カウンター越しに調理をしている人と会話するのが楽しい」。ちなみに、味は辛いのが好み。食べ物の好みも、アジアに引き付けられる要因かもしれない。

2019年10月30日(水) 繊維ニュース11面

2019.10.17  

高級フェイクファー「ティサベル」 世界で独占販売

三井物産アイ・ファッション(MIF)は20年秋冬から、フランス発の高級フェイクファー「ティサベル」の独占販売を世界で始める。「動物愛護の観点で必要な素材」とし、高密度織物「パーテックス」で培ったグローバルなマーケティングや販売のノウハウを生かして販路開拓に乗り出す。

ティサベルは、カネカの難燃性アクリル系繊維「カネカロン」が主原料。原料の選定から、染色、プリント、ニッティングほか加工技術を駆使し、「きわめてリアルに近い外観と質感」(MIF)に仕上げた。最近では、ペットボトルのリサイクルポリエステルを使った環境配慮型商材の開発も強めている。主力工場は中国。

ティサベルを担当するのは、パーテックスなど原料や素材を扱い、グローバルなマーケティング・販売活動をしている関西支社の営業統括第二本部機能資材事業部。欧州の高級ブランドにも販売実績がある。一方で「フェイクファーメーカーにも原料を販売している」立場で、物作りのノウハウもある。このため、市場ニーズに対応した素材の開発にも柔軟に応える。

現在、仏、伊、英、独の4カ国で代理店を通じた販売網を構築中で、ラグジュアリーブランドにもアプローチを始めた。欧米などの素材見本市への出展も検討中。「今後、ますます増大する〝エコファー〟の世界需要を取り込む」としている。

フランス発祥の高級フェイクファー
原料の選定や加工技術を駆使してリアルに近い外観と質感を表現する
多彩なデザインバリエーションを揃える
 2019年10月17日(木) 繊研新聞1面

2019.10.14  

「TNF」が「プリマロフト」を選ぶわけ

機能的かつサステイナブル、さらにイージーケア

ファッションも機能性やサステイナビリティーを追求する傾向の中で、存在感を高めているのがポリエステルを主原料とする“化繊綿(わた)”だ。なかでも三井物産アイ・ファッションが扱う「プリマロフト」は、日本におけるブランド化繊綿のトップシェアを占める。「プリマロフト」を20年以上にわたって使用するアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」の大坪岳人ディレクターにそのわけを聞いた。

「プリマロフト」は、アメリカのプリマロフト社が製造する化繊綿ブランドだ。最近では軽さや保温性、はっ水性など化繊綿の持つさまざまな機能が認知され、そのリーディングブランドである「プリマロフト」を店頭で指名買いする客が増えている。“PRIMALOFT”と書かれた赤い逆三角形のロゴを、中綿入り衣料のタグなどで見かける機会も増えた。

「プリマロフト」には他の化繊綿にはない多くの長所が

本格派アウトドアブランドであり、ファッションとしても幅広い層に受け入れられている「ザ・ノース・フェイス」も1990年代から「プリマロフト」を採用している。大坪岳人「ザ・ノース・フェイス」ディレクターは、「化繊綿は、もともとはダウンの代替品として生まれたが、われわれは化繊綿とダウンを全くの “別物”と捉えている」と話す。ダウンはロフト(かさ高)があり、コンパクトにたたんでも復元力が高い。しかし、水濡れや汚れにより重くなり、保温性を損なうのが弱点だ。また偏りを防ぐためにバッフルと呼ばれる隔壁が必要で、デザインに制限も掛かる。一方、化繊綿は保温性などをキープしながら薄く仕上げることができ、デザインへの対応力が高い。ダウンほどではないがかさを出すこともでき、何と言っても家庭で洗濯できるのが特徴だ。「商品設計上、中綿に採用すべきはダウンなのか化繊綿なのか、アイテムごとに考えている」という。
多くの化繊綿ブランドの中で「プリマロフト」を指名し続ける理由については、「『プリマロフト』最大の魅力は、ダウン以上の柔軟性だ。体に“追従してくる”着心地は、ほかの化繊綿ブランドにはない個性と言える。われわれが求めるロフトをクリアしてくれるので、バッフルなしのデザインに使うことが多い」と答えた。シーズン商品であるダウンウエアは、夏の間コンパクトにたためて収納できることも大事な要素だ。ダウンは収納時に湿気を含んでロフトが失われることがあるが、「『プリマロフト』は、すぐにかさが回復する。そもそもほかの化繊綿ブランドはコンパクトにたたむこともできない」と述べた。

最新素材の“プリマロフトラックス”は100%再生ポリエステル

2019-20年秋冬シーズン、「ザ・ノース・フェイス」はブランドのアイデンティティーともいえる“キャンプシエラ”シリーズに“プリマロフト ゴールド インシュレーション ラックス エコ(以下、プリマロフトラックス)”を採用した。“プリマロフトラックス”は軽量性、保温性、はっ水性、通気性、柔軟性などに優れた「プリマロフト」の最高峰アイテムで、リサイクルポリエステルを100%使用したサステイナブル素材でもある。大坪ディレクターは、「“シエラパーカ”は、ダウンウエアのオリジンとも呼ばれる、『ザ・ノース・フェイス』の最重要アイテムだ。そのアイコンに再生素材の“プリマロフトラックス”を採用することで、ブランドが今何を大事に考えているかを表現したかった」と説明する。実際、『ザ・ノース・フェイス』はダウンを回収、洗浄、再販売して循環させる“グリーン ダウン プロジェクト”など、サステイナブルな試みを多数実践している。
企画・開発を統括する大坪ディレクターにはデザイン面でも産みの苦しみがあった。「“シエラパーカ”はダウンのためにデザインされたアイテムだ。それを化繊綿用にリデザインする際、チーム内で侃侃諤諤があった。しかし機能性に優れ、質が高い“プリマロフトラックス”の存在が追い風になった。『プリマロフト』は今や、『ザ・ノース・フェイス』を作る上で欠かせないブランドになっている」。
アウトドアブランドを中心に、ライフスタイルブランドにも浸透している「プリマロフト」。ダウンの代替品という枠を超え、「プリマロフト」でなくては実現できない価値を生み出している。

TOP INTERVIEW

プリマロフトの見る未来

機能的でサステイナブルな新素材を開発し続けるプリマロフト社のヨッヘン・ラゲマン副社長に、同社の考える未来について聞いた。「化繊綿の技術競争はハイレベルだが、『プリマロフト』はその中で最も軽量で保温性に優れた素材として認知されている。ダウンは断熱材として魅力的だが、水濡れなどの弱点があることは確か。化繊綿はそのソリューションの一つだ。またダウンは、動物愛護の観点からエシカルな素材とは言えない。サステイナビリティーを追求する当社としては、再生ポリエステルや生分解性原料などを使用したクリーンな化繊綿の開発に、いっそうまい進する。現在、世界中の800を超えるブランドが『プリマロフト』を採用しており、アジアのファッションおよびライフスタイル需要も着実に伸びている。われわれの武器は1983年以来培ってきた開発力だ。これを将来的にも維持し、各ブランドひいてはエンドユーザーに快適さを提供し続けたい。より多角的に答えを示せるよう、さまざまな業界とパートナーシップを結ぶ必要もあるだろう。そして、その準備をしている」。

ABOUT PRIMALOFT

プリマロフトとは?

アメリカのプリマロフト社が開発・製造する化繊綿ブランドのこと。1983年、当時の最先端素材メーカーであった前身のオルバニー インターナシ ョナル社によってプリマロフト事業がスタートした。米陸軍の「ダウンに変わる新素材を」というリクエストに完璧に応え、その高い品質が世に知られることになった。プリマロフト社は「プリマ ロフト」に代表される中綿素材のほか、高機能な生地なども提供する。

2019.10.04  

「ティサベル」フランスのエコファー提案

本物に近い質感訴求

三井物産アイ・ファッションは20秋冬からの店頭販売へ向け、フランス発祥のエコファーのブランド「ティサベル」の提案を開始した。限りなく本物に近づけた質感を訴求し、海外での商品展開も目指す。

素材はアクリル中心で、一部に国内のリサイクルポリエステルも使用する。専用に開発した糸を使って、独自の技法で編み立てる。毛足の長さを豊富にそろえ、多様なニーズに対応する。動物柄のプリントにも対応できる。

既に、中国の「インターテキスタイル上海アパレルファブリクス」やフランスの「プルミエール・ヴィジョン・パリ」に出品。国内では、3日から都内で開いている自社の素材展示会で初披露し、コート、ジャケット、アウターパーツなど幅広い製品に提案する。

 

機能性素材を幅広く 20秋冬展示会開催

同社は3日からポリゴン青山(東京都港区)で「アダプト」をテーマに素材展示会「20秋冬マテリアルエキシビジョン」を開催している。4日まで。

今回は、リサイクルポリエステル100%の中空糸を使った羽毛状中わた「サーモフィル」など、中わたの拡充を図った。イタリアのブランド「クラウド」は炭素入りを品ぞろえに加え、機能性を打ち出す。

アクリルとウールの撚糸や、難燃レーヨン100%などの難燃素材を提案する。起毛糸を使って毛羽立ちを強調した綿素材もそろえた。

自社ブランド「アニュアル」をはじめ、ニュージーランドウールの製品も幅広く紹介。紡毛ストックを活用したノンミュールシング物や、ウオッシャブルや抗ピリング性の機能を備えた製品を出品した。

2019年10月4日(金) 繊研ニュース3面

2019.10.01  

20年秋冬向け素材軸の展示会

20年秋冬向け素材軸の展示会 製品企画段階から差別化提案

リサイクルポリエステルを使った裏毛のタイダイ

三井物産アイ・ファッションは、素材軸の企画提案を強化している。従来は素材と製品OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の総合展を開いていた。5月末、20年春夏に向けた素材展を開き「顧客の企画段階から話し込んで、素材から製品の差別化を狙った提案」に手応えを得た。このため、同秋冬に向けても10月3、4日、東京・北青山のポリゴン青山で素材展を開く。

展示会では布帛が250点、同製品が40点、横編みの生地が90点、同製品が40点。「アダプト」をテーマに、ビジネス、アウトドア、リラックスアットホームといった3カテゴリーに分けて各シーンに適合する素材を打ち出す。その中で独自性の強い素材ブランドも訴求する。

紙糸を使った「和くろす・ハイブリッド」や、高密度織物「パーテックス」のカジュアル向け「パーテックス・アンリミテッド」が重点。白度が高くノンミュールジングの「ニュージーランド・プレミアム・ウール」は素材の提案と、製品ブランド「アニュアル」の新作も出す。今回からフランスのフェイクファー「ティサベル」も出展する。この間、素材専門のチームとMDとの連携を推進し、従来より幅広く、奥行きのある情報を基にした企画提案が進んでいる。

布帛は、ビジネスシーン向けに防しわなどイージーケア性を持つ合繊の素材を出す。天然素材とも複合し、外観や触感にもこだわる。アウトドアシーンにはマテリアル・リサイクル・ポリエステルなど環境配慮型の原糸を使い、耐摩耗性、撥水(はっすい)性もある素材を揃える。リサイクルポリエステルを使ったフリースや裏毛のタイダイも出す。リラックスシーンは軽量、ストレッチ、着心地を重視する。

横編みは、「ワンマイルウェアの需要が増えてきた」として、軽量、ソフトな着心地、家庭洗濯できるイージーケア性を持った素材を充実する。横編みもリサイクルポリエステル糸を使い、アルパカ混や撥水タイプの糸など付加価値も訴求する。アウトドアシーン向けには、セーターへのニーズに対応して難燃のアクリルとレーヨンを使った編み地も出す。値頃な豪州産のウールも出展する。アクリルとの混紡糸で、耐洗濯性が特徴。紡績から染色、編み立てまでベトナムで完結するサプライチェーンを提案する。

2019年10月1日(火) 繊研新聞4面

2019.09.25  

MIF 10月3、4日に展示会

ウール混の紙糸使いなど機能性素材の提案強化

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、20秋冬に向けて素材提案を強める。紙糸を使った「ワクロス・ハイブリッド」やニュージーランドウールの自社ブランド「アニュアル」のほか、機能性を備えた高品質素材を打ち出す。難燃性レーヨンや綿の越毛糸なども品ぞろえに加え、多様な用途に対応する。

10月3、4日にポリゴン青山(東京都港区)で「アダプト」をテーマに「20秋冬マテリアルエキシビジョン」を開く。布帛は生地250点、製品30~40点、ニットは編み地90点、製品30~40点を出品。「ビジネス」「アウトドア」「リラックス・アットホーム」と着用シーンに分けて展示する。

5月の20春夏向け素材展示会では、ワクロス・ハイブリッドやアニュアルを中心とした素材重視の提案が、来場したファッションブランド関係者から好評を得た。20秋冬では品ぞろえを拡充し、商品の訴求力を高める。

ワクロスのシリーズでは、ウール混を加える。キュプラなどとの組み合わせがあったが、さらに組み合わせを増やし、ワクロスの用途拡大を図る。

アニュアルがウオッシャブルウール100%などを打ち出す一方、アニュアル以外の”廉価版”としてウールとアクリルの混紡も提案する。

難燃素材は、アクリルとウールの撚糸や難燃レーヨン100%などをそろえ、アウトドア向けに提案する。綿素材の種類も増やす。起毛糸を使って毛羽立ちを強調した生地を紹介する。獣毛混も商材の幅を広げる。アルパカの毛とリサイクルポリエステルを組み合わせた素材を打ち出す。展示会では、フランスのティサベル社のエコファーを新商材として披露する。

2019年9月25日(水) 繊研ニュース3面

2019.09.05  

ベトナム事業 ライン契約でスペース確保

独自生地開発も加速

三井物産アイ・ファッション(MIF)はベトナムでの対日縫製品OEM/ODM事業で、ライン契約を増やしてスペース確保に努めるとともに、引き続きカジュアル用途の拡大を図る。ベトナム独自の素材開発にも力を入れる。

MIFのベトナム繊維事業は、主力のスポーツとメンズスーツの対日OEM/ODMが堅調に推移している。日本国内ではスーツ需要の減退が顕著だが、同社の商権に関しては「市況の悪さはあまり関係ない」と言う。加えて、テーマに掲げていたカジュアル用途がユニフォーム系、セーター含めて伸びた。

米中貿易摩擦の影響もあって同国の縫製工場は対米志向を強めており、対日縫製品のスペースが縮小しているが、「ライン契約を増やすことで対応」している同社では現時点で不具合は生じていない。今後も協力縫製工場とライン契約を増やしていく。

引き続き拡大を狙うカジュアル用途でも、ボトム工場とライン契約を済ませ、さらなる受注拡大に備えた。

生地開発にも力を入れている。機能性に富む合繊素材を「わたからこだわって」独自に開発することでOEM/ODM事業の差別化戦略を加速する。将来的には独自生地とその縫製品で欧米市場も狙う。

2019年9月5日(木) 繊研ニュース8面

2019.07.09  

《トップに聞く》中計目標を前倒しで達成

今井徳社長

三井物産アイ・ファッション社長 今井徳氏 中計目標を前倒しで達成 〝川下化〟と海外を強化

20年3月期を最終年度とする中期経営計画で掲げた収益目標を前倒しで達成した。5月、白崎道雄前社長からリーダーの任を引き継いだ今井徳氏のもと、次期中計を見据えたさらなる成長戦略を実行し始めている。原料やテキスタイル販売、製品OEM(相手先ブランドによる生産)といった従来のビジネスを維持・発展させつつ、「今までとは異なる業態変革にもチャレンジする」という。(小堀真嗣)

中計の前倒し達成は、現場のがんばりによるものです。国内は規模の拡大ではなく収益性を改善し、海外では順調に伸ばしています。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用など業務改革の成果もあり、社員はお客様のためにより一層知恵を絞って前向きな時間を作ることができています。

これまでの商社のビジネスという土台がしっかり固まっているので、新しいことにチャレンジできる状況です。社内では三段階の成長戦略について話しています。一つは従来型ビジネスモデルの利益率をもっと上げていくこと。二つ目は従来型ビジネスモデルの高度化。三つ目は業態を変えるほどの変革です。

一つ目は引き続き事業を効率化し、しっかりと利益を積み上げられるようにします。二つ目は一括物流を請け負ったり、設備投資も伴う専用縫製ラインを確保したり、物の売買だけではない仕組みをもって、繊維専門商社としてサプライチェーンにおける機能を磨き上げます。

三つ目は自らECも含む消費者向けのビジネスに着手する〝川下化〟と、海外市場の開拓に挑みます。

いずれもデジタルとブランドをもって推進していきたい。川下化については、社内でデジタル化を担う人材の内製化を進めているほか、三井物産グループとの連携も一層強化します。本体で4月に改組があり、ファッション・繊維事業部は流通事業本部に移りました。同本部が備える小売りに関わる機能を私たちのお客様にも活用していただきたい。そして、お客様と一緒に共同で事業をしたいと考えています。

独自の素材ブランドもデジタル的な手法で消費者との接点を強めたい。好事例はアウトドア分野で消費者にも認知されている高密度織物「パーテックス」。そのほか、独自開発・独自セレクションの素材「クロスアプリ」も消費者への訴求を強めて認知を上げ、市場を開拓していきたい。やり方は決めていませんが、ECやクラウドファンディングを検討しているところです。

海外市場は原料、テキスタイル販売を伸ばすとともに、製品OEMではグローバルに物を売っている企業との取り組みを増やしたい。この間は海外企業及び海外販売を増やしている日本企業との取引が増えています。生産背景の拡充とともに、品質管理レベルをグローバルスタンダードに引き上げるなど、物作りの機能強化にも一段と力を入れています。

当社には成長戦略をやり切るために十分なタレントが揃っています。会社が個々人の力を後押しできる環境作りにも取り組んでいきたいと考えています。

2019年7月9日(火) 繊研新聞3面

2019.07.03  

横編みODMを強化

独自素材を使い、中国、ベトナムで作って差別化

三井物産アイ・ファッションは横編みのODM(相手先ブランドによる設計・生産)を強化している。このほど開いた展示会では独自素材を使い、中国とベトナムの生産背景を活用して値頃感を訴求した提案が顧客からの関心を集めている。

同社の横編みODMは百貨店アパレルやセレクトショップのPBといったアッパーからミドルゾーン向けが主力。欧州のインポート糸や、紙糸を使った「和くろす・ハイブリッド」などの自社開発素材で差別化した提案を強みにしている。一方、この間は価格訴求も重視するSC系ブランドにも提案を広げてきた。その一環で、中国とともにベトナムの生産背景を拡充している。

ハノイでは3~7 ゲージ 、ホーチミンでは12~14 ゲージ をそれぞれ得意とするニッターと組み、安定品質を確立した中国製の糸などを持ち込んで製品化する。また、大阪の原料部隊と連携を強め、吸放湿・抗菌消臭の機能原料をイタリアに持ち込みピマ綿と紡績した糸をベトナムで編み立てる付加価値品も提案する。

ノンミュールジングで白度が高く滑らかな「ニュージーランド・プレミアム・ウール」を使った高品位の製品ブランド「アニュアル」も、ベトナムの生産背景を活用した企画提案を検討している。

2019年7月3日(水) 繊研新聞4面

2019.06.26  

ソフトな麻生地を開発

素材重視の方針鮮明に

三井物産アイ・ファッションは、OEM/ODMのベースとなる素材開発に力を注ぐ。4月の機構改革で、各事業部から素材担当者をMD企画部に集め、カテゴリーを超えた開発に本腰を入れ始めた。

5月下旬に都内で開いた「20春夏素材展示会」で素材(生地)重視の方針を打ち出した。新開発のソフトな麻生地「クラッシュリネン」や紙糸を使った「ワクロス・ハイブリッド」などを生活の場面に応じて提案した。

クラッシュリネンは、乾燥状態の原料から繊維を取り出す独自製法で、綿ライクの肌触りとシワを防ぐ機能性を持たせた。麻100%からポリエステルとの混紡まで幅広くそろえ、男女問わずジャケット、シャツ、ボトム用途に向ける。

ワクロス・ハイブリッドは吸湿・放湿性に優れ、ムレを軽減する。抗菌防臭性や紫外線吸収力も備える。糸の中の空隙により、軽量で通気性が高く、年間を通じて快適さを維持する。デニムにも展開している。

機能性素材では、表側が撥水で裏側は吸水拡散の「3XDRY」、洗えてフッ素フリーの撥水ニット、レーヨンだが撚りでウオッシャブル機能を付与した素材、ギリシャ綿を強撚した開発素材などを打ち出した。

生産面でも、ASEAN地域の最重要拠点であるベトナムの体制を強化した。ニットのOEM/ODMを低価格帯にも広げるため、ハノイの新たな協力工場で編み立てする生産スキームを構築した。低コストで高級な風合いのニットを製造し、OEM/ODMの差別化を図る。

2019年6月26日(水) 繊研ニュース9面

2019.06.21  

MIF20春夏ニット

価格訴求ゾーンも提案

ブランドの価値向上を

三井物産アイ・ファッションは21日まで、東京本社(港区)で「20春夏ニットウエア展」を開き、ベトナム・ハノイで生産する価格訴求ニットを提案、中高級ゾーン以外にもニットの商圏を広げる。紙糸の「ワクロス・ハイブリッド」、ニュージーランドウールの「アニュアル」など自社ブランドの価値も高めて展開していく。

同社のベトナム南部でのニット生産は中高級ゾーンで定評があるが、新たにハノイの協力工場で編み立てる生産スキームを構築し、低価格ゾーンも取り込む。展示会では小ロット、グレード感、関税ゼロといった点も訴求した。中国で調達したアクリル、レーヨン、ポリエステル、綿、麻などの糸をハノイに送り、製品化する仕組み。

OEM/ODMは素材軸の提案が盛んだが、独自性も欠かせない。同社が早くから展開するワクロス・ハイブリッドは「実績を積み重ね、市場での知名度が確立されてきた」と言う。ニットでは機能性のあるポリエステルや綿と撚糸することで、消臭性を持たせる。

ニュージーランドウールを中国で紡績し、糸をストックする「アニュアル」も自社ブランド。18秋冬から展開するが、「製品まで扱い、流通の川下に浸透させる。今後は電子商取引(EC)で消費者に直接訴求」することで、ブランド価値を上げる。

ギリシャコットンのニットは、これまでの甘撚りタイプを提案していたが、今回弱強撚にして打ち出した。エコ関係では「ビスコース系はレンチング エコヴェロに切り替えている。エコは既に標準装備」の品ぞろえとなっている。

2019年6月21日(金) 繊維ニュース3面

2019.06.21  

ストレッチデニムがヒット

高ストレッチの快適な着心地ときれいな形を維持するキックバック性が評価された

三井物産アイ・ファッションのテキスタイルコレクション「クロスアプリ」のストレッチデニムが売れている。スポーツから百貨店、量販店アパレルと幅広い販路で採用が決まり、19~20年秋冬向けの受注は3万メートル、ジーンズにして約2万本分まで積み上がっている。

ポリウレタンとPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維を綿でカバリングした糸を使った10オンスのデニムで、織物で、高い伸長性と伸長回復性を両立させた。伸長率は30%と一般的なストレッチデニムを10ポイント上回り、伸長回復率は1時間後で93・8%と20ポイント以上高い。軽く、よく伸びる快適な着心地と、ジーンズの膝抜けを防ぐ機能性が評価されているという。

同社はこの数シーズン、クロスアプリでストレッチ織物を強化してきた。パンツ地を柱に、ジャケット、シャツ、ワンピース向けとバリエーションを広げ、販売実績にも結び付いている。ストレッチデニムは、ストレッチジーンズがトレンドから外れたこともあって、スポーツアパレルの差しアイテムを狙って投入したが、広く需要を掘り起こす結果となった。

2019年6月21日(金) 繊研新聞4面

2019.06.20  

業態変革を志向

川下化と海外市場深耕

三井物産アイ・ファッション(MIF)の今井徳社長(5月7日付就任)は、既存のビジネスモデルを高度化しながら、業態変革に着手する。ビジネスモデルの高度化では投資を含めて機能の付加価値を上げていく。業態変革はモノ作り機能とデジタル施策、三井物産グループの総合力を生かして川下化を進め、海外市場の深耕も推進する。

MIFは今期(2020年3月期)、中期経営計画の最終年度を迎えた。中計2年目の前期に、売上高は目標を前倒し達成。利益面でも2年目の目標をクリアした。

今井社長は「ITを利用した社内の効率化やBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)などの成果」と見る。それでも「デジタル化の加速、マスカスタマイゼーション、シェアリングなど社会・産業の変化は急速。変化に応じて業務変革をいかに進めるかが課題」と言う。

このため、顧客ニーズや市場動向に一層対応した原料から製品、ブランドまでの事業を推進。そのビジネスモデルも投資を含めたアセットや仕組みを改革してビジネスの高度化を図っていく。海外での物流の仕組み作り、工場の専用ラインへの設備導入などに取り組む。

来年度からの新中計では、次のフェーズに立ち位置を変えて売買や貿易だけでなく、業態変革を進める。B2Cを含めた川下化と海外市場の深耕である。

三井物産の繊維事業は4月から流通事業本部に入り、グループの総合力を生かした川下化が進めやすくなった。デジタル、サスティナビリティー、機能などの切り口で、小売り系の顧客と共同事業を行うことも一つ。

デジタルマーケティングでは、消費者と接点を持ったプロモーションや商品開発のほか、電子商取引(EC)という手法もある。

「リスクの少ないクラウドファンディングを立ち上げて、当社の自社ブランドを絡めて顧客ブランドの価値向上を図る」などを模索する。

海外市場の深耕では、アウトドア素材「パーテックス」の成功例のように、独自原料に根ざした仕組み作りや投資を行う。製品ではアジアの専用縫製ラインもアセットとして活用する。欧米向けに素材を切り口とした一貫生産にも注力する。越境ECと海外物流を組み合わせた展開も視野に入れる。調達戦略室を中心に海外の工場監査に対する体制強化、社内の技術・品質管理の人員増強にも引き続き取り組む。

2019年6月20日(木) 繊維ニュース2面

2019.06.14  

横編みに特化した展示会

「和くろす・ハイブリッド」など開発素材を使った企画を中心に展示する

三井物産アイ・ファッションは19~21日、横編みに特化したODM(相手先ブランドによる設計・生産)展示会を東京・北青山の本社で開く。紙糸を使った「和くろす・ハイブリッド」などの自社開発素材を軸に製品を企画した。百貨店アパレルやセレクトショップのPBなどアッパーからミドルゾーンを対象にした提案に加え、ベトナムの生産背景を活用した価格訴求も強める。同展は、これまで大手アパレルメーカーやセレクトショップといった販路別に分かれていたニットの担当者を集約し、昨春に発足したニット室として初めて開く展示会。企画を「顧客軸から商品軸にシフト」し、独自性を際立たせる。展示する製品点数は約200。

重点素材は和くろす・ハイブリッドや、ノンミュールジングで白度が高く滑らかな「ニュージーランド・プレミアム・ウール」、超長綿のギリシャコットンで、いずれも強撚糸によるドライなタッチが特徴。ニュージーランド・プレミアム・ウールは製品ブランド「アニュアル」のTシャツやポロシャツなども展示する。

この間、中国のほかベトナムの生産背景も拡充してきた結果、SC系ブランドにも販売先が広がってきた。そのため、ボリュームゾーンの開拓にも一層力を入れる。展示会では安定品質を確立した中国製の糸をベトナムに持ち込んで製品化する仕組みを提案する。ベトナム生産は大ロットの工場が多い中、同社の取組先は年産数十万枚の規模で、ミニマムロットは500枚から対応可能という。

2019年6月14日(金) 繊研新聞4面

2019.06.11  

ベトナム生産 ニットを低価格帯にも

ベトナム生産を拡大

三井物産アイ・ファッションは20春夏から、ニットのOEM/ODMを低価格帯向けにも広げる。中国産の糸を使ってベトナム・ハノイの新たな協力工場で編み立てする生産スキームを構築し、コストメリットを高めた。小ロットやリードタイム短縮のニーズにも応える。得意の中・高級ゾーンに加えて低価格帯の需要を掘り起こし、ニットの商圏拡大を狙う。

同社は中国・蘇州やベトナム南部の2ヵ所に、中・高価格帯のニットの生産拠点を持つ。

昨年、ベトナム・ハノイで3ヵ所目になる編み立て工場と提携し、低価格帯向けの生産体制を整えた。中国で調達したアクリル、レーヨン、ポリエステル、綿、麻などの糸をハノイに送り、製品化するまでのスキームを確立した。

ハノイの工場には技術者を派遣し、中・高級ゾーンで培った原料の品質管理などのノウハウを提供する。価格を抑えながら、高級な風合いのニットを製造し、OEM/ODMの差別化を図る。

19~21日に東京本社(港区)で開催する「ニット展」で、ベトナムで製造した低価格帯のニットを披露する。価格訴求力を示しながら、幅広い製品に提案する。

中・高級ゾーン向けにも、イタリアの紡績業者と協業し、吸湿・放湿や消臭機能を備えた綿レーヨンを出品。紙糸を使った「ワクロス・ハイブリッド」、ギリシャ産コットン、ウオッシャブルリネン、リサイクルポリエステルなどのサステイナブル(持続可能な)素材もそろえる。

2019年6月11日(火) 繊維ニュース3面

2019.05.31  

新開発の麻生地や紙糸使いも(20春夏素材展)

20春夏向けに機能性素材

三井物産アイ・ファッションは20春夏向けから、着用シーンを明確に設定した機能性素材の提案に力を注ぐ。新開発のソフトな麻生地「クラッシュリネン」や紙糸を使った「ワクロス・ハイブリッド」などを、生活の場面に応じて打ち出す。

29、30日にポリゴン青山(東京都港区)で開いた20春夏素材展示会「ムーブ・オン」では、300点を超える生地を「アクティブ」「リラックス」「ビジネス」の三つのシーンに分けて出品。特に押し出す生地は布帛やニットの製品にして展示した。

クラッシュリネンは、独自の手法で原料から繊維を取り出して作る開発生地。麻でありながら綿ライクの肌触りとシワを目立たせない機能性を発揮する。

ワクロス・ハイブリッドは吸湿・放湿性に優れ、蒸れを軽減する。抗菌防臭性や紫外線吸収力も備える。糸の中の空隙により軽量で、年間を通じて快適さを維持するため、デニムにも展開している。

両素材については生活の場面に合わせた製品も展示。来場者に開発生地の独自性を印象付けた。

19秋冬向けから販売するニュージーランドウールの自社ブランド「アニュアル」で、サマーセーターを出品。強撚でドライ感を訴求した。抗ピリング性にも優れる。

「アクティブ」ゾーンでは、表側が撥水、裏側は吸水拡散の「3XDRY」を打ち出したほか、洗えてフッ素フリーの撥水ニットも披露した。「リラックス」ゾーンには、レーヨンだが撚りでウオッシャブル機能を付与した生地を出品した。

「ビジネス」ゾーンは、ギリシャ綿を強撚して、さらっとしたソフトな素材を開発。カジュアル化に対応してストレッチとイージーケアを兼ね備えた天然ライクな素材もそろえた。トリアセテートにウールやポリエステルを組み合わせた素材は、イージーケア、ストレッチ、清涼感がある。

2019年5月31日(金) 繊維ニュース3面

2019.05.23  

素材軸の20年春夏展示会開催

製品OEM・ODMの精度高める

三井物産アイ・ファッションは独自素材の訴求を強める。その一環として、29、30日に東京・北青山のポリゴン青山で20年春夏に向けた素材の展示会を開く。例年は6月下旬に素材、製品を合わせた総合展を開いていたが、「開催時期を早めて顧客の企画段階からコンタクトを取り、素材から製品を差別化する提案を強める」。秋にも同様の展示会を開く予定で、製品OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の精度を高めていく。 展示会はビジネス、アクティブ、リラックスの切り口で素材を中心に展示し、一部製品も出す。織物は、重点の一つがビジネスシーンのセットアップを想定したポケッタブルやウォッシャブルの合繊織物。「合繊らしい外観や質感ではなく、綿やウールなど天然調に仕上げて新しさを出す」という。

新素材は、麻100%だが柔らかくてしわになりにくい「クラッシュリネン」(仮称)。中国の紡績企業と組んで開発した。繊維を取り出す工程が通常とは異なる。通常は繊維を剥がしやすいように水分を含ませるが、乾燥状態で行う。生産性は低くなるが、清涼感を備えつつ、「綿のような柔らかい風合い」の繊維になる。平織り、綾織りのほか、ニットも打ち出す。

高い伸縮性を備える「ハイパーストレッチ」シリーズは、伸長率が150%を超える織物を出す。これまでもポリウレタンとポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を組み合わせて伸縮性とキックバック性を兼ね備えた織物を出しており、伸長率は高い物で130%。今回は織り組織も工夫して伸長率を高めた。紙糸を使った「和くろす・ハイブリッド」は撥水(はっすい)性を持たせた軽量のレインウェア用素材や、レース、ジャカードなど意匠性のある素材を展示する。

ニットは、ノンミュールジングで、白度が高く滑らかな質感が特徴の「ニュージーランド・プレミアム・ウール」を使った製品ブランド「アニュアル」が重点。初めて春夏向けの企画を提案する。洗っても縮みにくい特殊紡績とともに、強撚してドライタッチの糸に仕上げてシンプルなTシャツやポロシャツタイプの製品を5型揃える。

天然繊維はウール以外には綿や紙糸、キュプラ使いなども充実する。超長綿のギリシャコットンはドライタッチの強撚糸を出す。紙糸はキュプラを交撚した糸を使って落ち感のあるニットを作ったほか、PTT繊維「ソロテックス」と組み合わせた糸で無縫製横編み機「ホールガーメント」製のニットも出す。

麻100%でしわになりにくく、柔らかい質感の「クラッシュリネン」
織物で伸長率150%まで高めた「ハイパーストレッチ」シリーズ。主にパンツ用途で提案する
 2019年5月23日(木) 繊研新聞4面

2019.05.20  

シワになりにくい麻など20春夏から生地訴求強化

カテゴリー超えた開発も

三井物産アイ・ファッションは、20春夏向けの展示会から開発生地の提案を強める。展示内容を生地中心に切り替え、製品は大幅に絞り込む。シワになりにくくソフトな麻生地「クラッシュリネン」(仮称)など、新開発の商材を提案する。

同社は4月の機構改革で、各事業部から素材担当者をMD企画部に集め、カテゴリーを超えた素材開発に本腰を入れる。

素材(生地)重視の方針を、29、30日にポリゴン青山(東京都港区)で開催する20春夏展示会「ムーブ・オン」で提案する。布帛とニットを「ビジネス」「アクティブ」「リラックス」のテーマ別に展示する。

布帛のビジネス向けには、今回展の目玉に備えるクラッシュリネンを出品する。原料から繊維を取り出す工程が独自製法で、柔らかい肌触りとシワを防ぐ機能性を持たせた。麻100%からポリエステルとの混紡まで幅広くそろえる。男女問わずジャケット、シャツ、ボトム用途に向ける。

アクティブは音楽フェスやスポーツ観戦をイメージ。ボトム向けを中心に、綿混のストレッチ生地を訴求。50~80%の伸縮率を実現した生地や、表面防汚で裏面給水速乾生地も。

リラックスは、着心地を追求し、通気性に優れたポリエステルやウオッシャブルレーヨンを、ブラウスやボトムなどに向ける。

ニットは、ビジネス用途でギリシャ綿を使ったサマーセーター、アクティブのフッ素フリーの撥水素材など新商材を出品する。リラックスでは、紙糸から作られた「ワクロス」とキュプラを組み合わせた生地も出品する。

アパレルからの素材に対するニーズが高まり、多様化する中、同社はスポーツ素材をさまざまなカテゴリーに生かして提案する。

2019年5月20日(月) 繊維ニュース7面

2019.04.25  

独自素材軸でOEMに磨き

独自開発・独自セレクションした素材のブランド「クロスアプリ」(生地サンプル)

三井物産アイ・ファッション(MIF)は独自の素材を軸にしたアパレルOEM(相手先ブランドによる生産)に磨きをかけている。同社は独自開発・独自セレクションの素材を「クロスアプリ」として消費者への訴求まで考えたブランディングに取り組み、OEMの付加価値を高めてきた。この間はベトナムの生産背景を拡充するなどグローバルオペレーションを強め、素材から販促までサプライチェーンの総合的な支援に一層力を入れている。

クロスアプリを効果的に活用するため、物作りの機能を充実している。その一つがベトナム生産。昨秋、三井物産が出資している台湾系縫製工場とライン契約し、30ラインのうち2ラインから生産を始めた。ジーンズなどカジュアルパンツが得意な工場で、ストレッチパンツからドレスパンツまで対応する。MIFは日本人技術者を派遣して、日本品質を確立。今後3年で8ラインまで拡充する計画で、パンツを軸に対応できるアイテムのバリエーションを増やす考え。

この生産背景の活用を推進するのが、4月にグローバルオペレーション室長に就いた山室光正氏。昨秋までベトナムに駐在し、蓄積してきた知見やノウハウを生かしていく。現在、力を入れているのはワークウェアなどユニフォーム分野の開拓。とりわけ、全国にあるホームセンターがオリジナルのアパレルを始めようとしている動きに着目している。そのほか、海外事業の推進を担うグローバルビジネス室の室長も兼ねており、欧米のファッション小売業にも「日本品質やサステイナブル(持続可能)な素材」を強みにアプローチし、手応えを得ている。

2019年4月25日(月) 繊研新聞8面

2019.04.22  

2019春季総合特集 トップインタビュー

三井物産アイ・ファッション

三井物産アイ・ファッションは事業領域を広げながら、新たなビジネスモデルを模索する。「デジタル技術などを駆使し、無理や無駄を排除していかないと、業界は生き残れない」と白崎道雄社長。サプライチェーン全体で最適化が必要と言う。トレーディングから事業投資活動を強める商社の動き。既存の事業をしっかりと行うとともに、次の事業の準備も進める。

共同の新事業構築を

社長 白崎 道雄 氏

-平成時代とは。

商社としてモノ+マーケティングが価値創造につながると模索した30年でした。ファッション産業が大資本化して、より大きな資本を保有し、人材の集まるところにパワーシフトしています。薬などは特許に守られていますが、衣料はあっという間に模範される。商社もどういう位置で役割を発揮すべきか。右肩上がりの時代は資金需要が旺盛でしたので、金融を支えた面があります。その後、バブルが崩壊。市場は滑空気味の推移です。昭和の頃は人も集まり、資産の蓄積もできましたが、厳しい時代です。

-現在の経済環境をどう見ますか。

グローバル経済の減速懸念があります。内需の底上げにも腐心しています。世界的にお金は余っていますが、投資資金のうねりがどこに向かうのか、見通せません。市場には体感としての景気浮上感がありません。

-内憂外患です。

日本はサバイバルの感覚です。横にらみの中で、企業は大きく重心を動かさない。平成生まれの世代にも右肩上がりの発想はなく、消費に対する意欲が低いですね。

-米中貿易摩擦の影響は。

われわれも輸出しています。時間がいずれ解決するとは思いますが、扱う商品が一時的に高関税をかけられる懸念もあります。米中の覇権争いは始まったばかりです。英国のEU(欧州連合)離脱問題もある。EUはある意味、理念で集まった崇高なプロジェクトですが、実際のチャレンジとしては難しい。それでもここまでやるだけでもすごいと思います。今、世界が内向き志向の中で、大変でしょう。

-令和時代の課題は。

テクノロジー、マーケティング、コミュニケーションを駆使し、無理、無駄を排除していかないと、業界は生き残れません。適正利益を確保できない。その見直しが必要です。テクノロジーが進んだことで、モノを大量に生産した時代から、オーダーメードに近い形になっていくのではないでしょうか。

-サプライチェーン全体で最適化が必要になっています。

4月から流通事業本部に入りました。食料品は需要予測でも人工知能(AI)的なものが進んでいます。量の調整や無駄なものは作らないといったことは、加速していきます。物を納めることによる収益もありますが、共同事業をやる中で収益を上げる。商社もトレーディングより事業投資活動に入っています。事業体として収益を上げることで、顧客もわれわれもリスクに見合ったリターンを得られる仕組みを作っていくことです。

-これからの事業とは。

消費者ニーズのある業態を一緒に生み出し、そこに人と金を持ち出す。モノ作りはその一環であり、全てではないでしょう。起点はやはり消費者になってくる。今年度(2020年3月期)は中期経営計画の最終年度です。コツコツの部分は手堅いので、物流拡大のための投資活動を準備し、来年度からの柱にしていきたい。これまでの延長ではなく、いろんなことを事業化していきます。

-18年度(19年3月期)は。

OEMは堅調でした。結果として、魚のいるところで釣りをしました。原料は為替が比較的安定し、堅調です。テキスタイルは「パーテックス」がダウンプルーフ中心に健闘しました。原料やテキスタイルの輸出部隊に、若手や中堅層を増やしました。グローバルにパーテックスを販売していくためです。ブランドマーケティングは、カナダのダウンジャケット「クォーツ」など堅調で、予想以上に伸びています。

ニュージーランドウールの「アニュアル」を本格展開しました。高品質でありながら適正価格を保ち、トレーサビリティー(追跡可能性)を持つニュージーランドウールは、糸売りではなく、セーターとして、卸売りします。アパレル業をやるわけではありません。社員の目線を変える意味もあります。

-今年度は。

中計3年目として定量目標を達成する。同時に定性面での課題に取り組み、次の3年の土壌を作ります。定性面では物流の仕組みを一つでも多く持つことです。信頼関係の中で、一つのプロジェクトとしてやっていく。ここに来てアパレルにも中国、アジアにもう一度という動きがあり、対応していきます。三井繊維物資貿易<中国>は堅調。OEMの業務委託だけでなく、中国での原料売りや内販もあり一体化しています。

平成の思い出『結婚生活』

「1988年に27歳で結婚した。結婚生活が全て平成だった」と白崎さん。奥様は北海道の同郷。中学校の同級生で、小学校も同じだった。実家は歩いて10分と近い。だから、気取ることもないし、食べ物も好みも同じである。商社マンとして海外駐在など8回引っ越したが、単身赴任したことはないと言う。「10年、20年という単身の方もいる。海外駐在生活しても、幸せな方だった」。「次の元号に変わったとしてもそれで、結婚生活が終わるわけではない。これからもよろしく」と。

2019年4月22日(月) 繊維ニュース12面

2019.03.29  

ベトナム 現地工場と専用ライン契約

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、同社スタッフを置く三井物産のベトナム法人を通じて、同国を活用した対日縫製品ビジネスの拡大に取り組んでいる。現地製生地の調達比率引き上げや、協力縫製工場との関係強化を図り、競争力工場につなげる。

約20年前からスーツ、スポーツウエアを軸に同国で対日縫製品ビジネスを行ってきた。チャイナ・プラス・ワンも背景に近年も「安定した成長」を続けており、今後も伸ばす。

米中関係の悪化やTPP11を背景に同国の縫製品生産と輸出は右肩上がり。この流れに対応するために同社が改めて力を注ぐのが、協力工場との関係強化。品質の安定化を実現するため、ある特定工場とは専用縫製ライン契約を結んだ。本社、現地法人が一体となって同工場の活用を進め、ニーズに応えていく。

分野についてはカジュアルを重視。特にレディースに拡大余地があるとみる。

2019年3月29日(金) 繊維ニュース7面

2019.03.22  

「NZ・プレミアム・ウール」需要増

三井物産アイ・ファッション 「ニュージーランド・プレミアム・ウール」 製品ブランドを機に需要増

三井物産アイ・ファッションが扱う「ニュージーランド・プレミアム・ウール」の需要が増えている。19年秋冬に向けて製品ブランド「アニュアル」を立ち上げた効果で、原料販売や製品OEM(相手先ブランドによる生産)にも結びついてきた。 同ウールはノンミュールジングで、豪州産よりも白度が高く、滑らかな質感が特徴。同社は原料商と組み、「安定・安心で、透明性のある調達網を確立」している。「サステイナビリティー(持続可能性)の機運が高まっており、関心が寄せられている」という。これまで素材に焦点を当てた打ち出しをしてきたが、「ユーザー企業から、製品も併せて店頭訴求の仕方まで提案してほしい」と求められ、さらに踏み込みアニュアルを立ち上げた。

昨秋に自社展示会で初披露し、既に有力セレクトショップからメンズ、レディスのいずれもアニュアルとして受注が決まった。10月に店頭販売が始まる。13~15日には東京・渋谷のヒカリエホールで開かれた合同展「プラグイン」に出展し、小売店バイヤーへの提案も強めている。製品提案が奏功し、アニュアルをベースにしたOEMにもつながった。既存の取引先であるコレクションブランドから定番品としてラインアップに加えることが決まるなど、「派生効果が大きい」と同社。このため、原料の調達量は一昨年と比べて倍増した。

アニュアルのデビューコレクションは、原料の特徴を際立たせやすいニットウェアに絞った。メンズ7型、レディス8型で、ベーシックなプルオーバーやカーディガン、パーカなどを揃える。素材はウール95%・カシミヤ5%の紡毛糸や、100%の梳毛糸、コストを抑えたナイロン混の糸も提案する。20年春夏向けの企画も検討しており、強撚糸でドライタッチのTシャツなどを想定している。今後、布帛製品も企画提案を検討中だ。

                

小売店バイヤーとの接点を求め、3月の「プラグイン」に出展した       トレンドを意識せず長く着られる服を提案する「アニュアル」

2019年3月22日(金) 繊研新聞4面

2019.03.13  

8人とアートイベント

「ポール・スチュアート」

三井物産アイ・ファッションが主催する「ポール・スチュアート×8人のアーティスト」展が23、24日、東京都渋谷区のマスタードホテル東京で開かれる。同ブランドのモチーフで知られる「マン・オン・ザ・フェンス」を、国内外の8人のクリエーターが新視点で表現するアートイベント。

マスタードホテル4階ワンフロア8部屋を使って、1アーティスト1部屋で作品を展示。イラスト、刺しゅう、ネオンサイン、写真、音楽、花などさまざまな手法を用いる。綿谷寛、高木耕一郎、松浦俊夫氏など8人が参加する。

2019年3月13日(水) 繊維ニュース3面

2019.03.13  

《プラグイン》生活に愛着と高揚感わく商品

きょうから合同展プラグイン(繊研新聞社主催)が、東京・渋谷のヒカリエホールで開催される。いまファッションを楽しむ層は、生活全体に上質さと丁寧さを求め、好きなモノに囲まれて過ごしたい気持ちが強まる。 展示会では質・シルエット・物作りへの工夫を凝らし、愛着と気分が高まる商品が揃う。(カッコ内はゾーン名・ブース番号)

レディスウェアでは、厳選した素材と丁寧な物作り、シンプルなデザインに注目だ。着る人のライフスタイルになじみ、長く着られる服で勝負する。物作りの背景やエシカル(倫理的)な考え方を大事にしているブランドが目立つのも特徴となっている。

19年秋冬からスタートする「アニュアル」(ホールA17)は、ニュージーランド産メリノウールを使うウェアブランド。上質な素材とシンプルなデザインにより、トレンドに流されず長く着られるニットウェアを揃える。ターゲットはエシカルな考えを持つ30~40代で、メンズも扱う。 中心価格は、パーカやプルオーバーなどトップ1万~3万円。今回の出展で、来場者にウェアの品質の良さを体感してもらいたい考え。販路は、セレクトショップや百貨店を中心に開拓する。

2019年3月13日(水) 繊研新聞13面

2019.03.12  

「PERTEX」繊研合繊賞贈呈式

第49回繊研合繊賞、第5回繊研天然繊維特別賞 都内で贈呈式を開く

第49回繊研合繊賞、第5回繊研天然繊維特別賞(繊研新聞社主催)の贈呈式が11日、東京都内のホテルで行われた。合繊賞は6部門・15の素材、技術、商品、企画のうち、グランプリは帝人フロンティアの「PTT繊維『ソロテックス』の開発とマーケティング戦略による拡販」に贈られた。繊研天然繊維特別賞は2件に贈られた。 受賞者を代表して帝人の鈴木純社長は「ソロテックスは伸縮性やしなやかさが特徴で、衣料繊維だけでなく、産業資材にも期待できる。合繊産業は川上から川下まで協力し、発展してきた。今後も世界に出ていけるものを作り、市場をつくっていきたい」と話した。

来賓の経済産業省製造産業局生活製品課の縄田俊之企画官は「消費者のニーズが変化しているが、各企業の素材開発や加工技術でこれに応えてこられた。ラグビーワールドカップや東京五輪・パラリンピックで素材の活用も期待される」と語った。

贈呈式後のパーティーでは、和賀昌之日本化学繊維協会長(三菱ケミカル社長)が「グランプリの帝人フロンティアをはじめ、日ごろの研究・販売活動のたまもの。生産規模では海外に抜かれたが、日本の合繊は先端素材、高機能、高性能繊維でリードしてきた。直面している海洋プラスチック問題も日本の技術力・販売力で課題克服していきたい」とあいさつした。

都内で贈呈式を開いた
2019年3月12日(火) 繊研新聞2面

 

2019.02.20  

ベトナム事業 カジュアル拡大がテーマ

原料部門との連携にも力

【ホーチミン=吉田武史】

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、ベトナムでの対日縫製品OEM/ODMビジネスでカジュアル用途を拡大対象とする。そのため提携縫製工場の生産性向上を図るとともに、現地生地メーカーや日本の備蓄系生地商社との連携に努めて生地手配のスピードを上げる。同時に、原料部門との連携によって対日以外の販路開拓も進める。

同社ベトナム事業の2019年3月期は、主力のスーツ、スポーツ用途が大口取引先の好調にも支えられて全体として堅調な推移。「(同業他社に比べて)出遅れていた」カジュアル用途は伸びた。

今後もカジュアル用途の拡大に取り組む。現在はメンズのボトムスが主体だが、「レディースに余地がある」とし、そのための課題をQRと認識。QRできる縫製工場との取り組みを強化するとともに生地と副資材の調達スピードを、現地生地メーカーとの取り組み強化と日本の生地商社から備蓄生地を手配することで高める。中国系現地生地メーカーが増えてきたことで、細番手糸使いや奇麗めの加工生地が現地で調達できるようになってきているという。

将来的な対日縮小に備え、海外市場向けも強化する。これまでも高機能原料使いのユニフォームなどを展開してきたが、今後も難燃など独自の機能原料を使った縫製品展開に力を入れ、欧米など海外市場開拓に努める。ホーチミンの地下鉄開通や日本の大手SPAの出店を背景に期待が高まるベトナム内販の可能性も引き続き探っていく。

2019年2月20日(水) 繊維ニュース2面

 

2019.02.20  

【繊研合繊賞】「パーテックス」の紹介

「繊研合繊賞」
<マーケティング>
高密度織物「パーテックス」のグローバルな販売=三井物産アイ・ファッション
有力ブランドから支持

高密度織物の「パーテックス」は有力なアウトドアブランドの多くが採用している。79年に英国で開発され、今年40周年を迎えた。販売実績は今も拡大しており、18~19年秋冬も前年同期比10%増。素材の開発とブランドマーケティングの両輪で支持をつかみ、スポーツ・アウトドアウェア市場で存在感を発揮している。

05年には三井物産がパーテックスの商標と特許を取得し、三井物産テクノプロダクツ(MBT)が世界で販売してきた。16年10月、MBTと三井物産インターファッションの統合に伴い、現在は三井物産アイ・ファッションが扱っている。販売先のブランドは約200。売り上げの9割は海外向けが占める。

主力素材は、軽量・耐久性に優れ、ソフトな高密度シリーズ「クァンタム」。最軽量タイプは7デニールの糸を使った生地で、コンパクトに収納できるダウンウェアなど軽量アウター類に使われているケースが多い。このほか通気や透湿防水シリーズなどバリエーションを揃える。各シリーズには磨耗性や撥水(はっすい)性を高める異型断面糸や、リサイクル糸、非フッ素撥水加工などの技術を組み合わせ、様々なニーズに応えている。

素材開発とブランドマーケティングの両輪でユーザーの支持をつかむ「パーテックス」

2019年2月20日(水) 繊研新聞6面

2018.12.21  

18年度の「繊研合繊賞」決まる

「繊研合繊賞」

〈マーケティング〉

高密度織物「パーテックス」のグローバルな販売=三井物産アイ・ファッション

2018年12月21日(金) 繊研新聞1面

 

選考経過

帝人フロンティアのソロテックスと、パーテックスの2点の選考となった。パーテックスは79年に英国で開発され、05年に商標と特許を取得し、現在は三井物産アイ・ファッションが扱っている。生産は国内と中国で、40年間にわたる素材開発とマーケティングにより、世界の有力アウトドアブランドに採用されている。長年にわたる実績を評価した。票数は4.帝人フロンティアのソロテックスも得票6で選ばれたが、グランプリを受賞したため、この賞からは見送った。

2018年12月21日(金) 繊研新聞4面

2018.12.03  

NZウール拡販に本腰

「アニュアル」に注目

三井物産アイ・ファッ ションは、ニュージーランドウールの拡販に本腰を入れる。自社ブランド「アニュアル」を立ち上げ、ニュージーランドウール製のセーターをアパレルに卸売りする。婦人服などに使える素材としても提案し、用途を開拓する。11月28日まで東京都港区で開催した19秋冬総合展示会で、アニュアルのセーターを初披露した。

同社は、高品質でありながら適正価格を保ち、トレーサビリティー(追跡可能性)も持つニュージーランドウールを、今後の商品展開の象徴に位置付ける。商社が自社ブランドを持つインパクトは、アパレルへのアピールにつながるだけでなく、社内の意識喚起を促す効果もある。セレクトショップなどからの注目度が高く、ダブルネームでの販売の引き合いもあったと言う。

展示会では、リサイクル素材も打ち出した。「サーモフィル」は、リサイクルポリエステル100%の中空糸を使用した羽毛状中わた。糸に隙間を持たせたため、軽量で保温性が高い。サーモフィルには、国内で回収されたリサイクル羽毛70%に、リサイクルポリエステル30%を加えた「ハイブリッドダウン」もラインアップした。

エコ素材はほかにも、紙糸から作られた天然のフィラメントファイバー「ワクロスデニム」などを出品。2種類のストレッチ繊維を使った「ストレッチデニム」と併せ、新しいデニムとして打ち出した。

 

2018年12月3日(月) 繊維ニュース3面

2018.11.27  

希少ウールで製品ブランド

素材の認知拡大狙い

三井物産アイ・ファッションは19年秋冬に向け、「ニュージーランド・プレミアム・ウール」の製品ブランド「アニュアル」を立ち上げる。これまで素材のブランディングを進めてきたが、製品としての企画提案を強め「素材の認知度をより高めて製品OEM(相手先ブランドによる生産)の拡大に結び付ける」狙い。

ニュージーランド・プレミアム・ウールは、ノンミュールジングで、豪州産のウールよりも白度が高く、滑らかな質感が特徴。同社は原料商と戦略的に取り組み、「安定・安心な調達網」を確立している。これまでは、素材の希少性、特徴を際立たせた打ち出しをしてきたが、「ユーザー企業から、製品も合わせて店頭での売り方をパッケージ提案してほしい」という要望を受け、製品ブランドを始めることになった。

今回企画したオリジナルのデザインはメンズ7型、レディス8型でいずれもニットウェア。ベーシックなプルオーバーや、ケーブル編みのカーディガン、パーカなどを揃える。それらのデザインをベースに、取引先の要望に応じて素材、色の選択もできるようにする。素材は100%の紡毛糸と梳毛糸をそれぞれ出すほか、ややコストを抑えたナイロン混の糸を提案する。今後、布帛製品も企画提案を検討しており、バリエーションを増やす考えだ。

製品ブランド「アニュアル」を通じて、素材の希少性や特徴を際立たせる

 

2018年11月27日(火) 繊研新聞4面

2018.11.26  

「アニュアル」立ち上げ

NZウールを訴求

三井物産アイ・ファッションは19秋冬から、ニュージーランドウールの糸や生地を使った自社ブランド「アニュアル」を展開する。ブランドを通じ、19秋冬から取り扱いを本格化するニュージーランドウールを流通の川下にも浸透させる。

アニュアル第l弾として開発した紡毛セーターは、メンズ7型、レディース8型をそろえた。客先ごとに色やサイズ、デザインに変更を加えるダブルネームにも対応する。

ニュージーランドウールの取り扱いは18秋冬に開始し、糸は梳毛糸と紡毛糸3種に広げて展開している。

クリンプが探く保温性に優れ、柔らかさと膨らみがある特徴を生かし、リバー素材やスポーツ向け素材などにも活用する。

 

2018年11月26日(月) 繊維ニュース2面

2018.11.22  

ストレッチ主力に機能素材拡充

再生繊維使いも強化

三井物産アイ・ファッションは、19~20年秋冬に向けてストレッチ中心の機能素材や、環境に配慮したものの提案を強める。機能素材はキックバック性に優れたストレッチや、保温・発熱系を拡充する。環境配慮ではウールやカシミヤの落ちわたを再利用した糸や、キュプラなど再生セルロース繊維を使った生地を揃える。

同社が販売するテキスタイルコレクション「クロスアプリ」の中で需要が拡大しているのはストレッチ。元々、パンツ向けの綿混タイプが主力で、百貨店、スポーツブランド、セレクトショップのPBや量販店向けブランドまで幅広く供給している。販売実績が増えたことで、「提案できる素材のバリエーションも広がってきた」という。

この間は、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維やポリウレタンを綿、ウールでカバリングした糸を使った生地を作り、「伸長性とキックバック性を両立」した。27日から都内で開催する展示会では、生地のストックオペレーションを提案するほか、従来品より伸びる〝ハイパーストレッチ〟や、二重織りのツーウェーストレッチなど新素材も出す。

保温素材は、軽さとともに保温性も備える中空糸を使ったシャツ地を増やす。特に先染めのチェックなど柄物を拡充する。発熱素材はレーヨン・アクリル混や、カーボンを練り込んだ糸を使って機能を発揮する。

環境配慮では、ノンミュールジングの「ニュージーランド・プレミアム・ウール」を出すほか、取り組み先の紡績工場で発生するウールやカシミヤの落ちわたを使った再生糸を提案する。キュプラやレーヨンなど再生セルロース繊維を使った生地も揃える。レディスブランドでの採用を狙い、無地はもちろん先染めのチェックやヘリンボーンなど柄物を増やす。

軽量・保温性など機能を備えた柄物の生地を充実

 

2018年11月22日(木) 繊研新聞4面

2018.11.19  

「アークティック エクスプローラー」上陸

「アークティック エクスプローラー」上陸記念パーティー

極寒の地ロシアから本格機能を備えたダウンブランドが登場

三井物産アイ・ファッションは、独占契約を結んでいるロシアのダウンブランド「アークティック エクスプローラー」の本格上陸を記念したパーティーをロシア大使館で開いた。大使館内には代表的なモデルがそろい、ロシア ボリショイ・バレエ団の岩田守弘によるパフォーマンスなどが行われた。

 

2018年11月19日 WWD22面

2018.10.31  

「ニュージーランド・プレミアム・ウール」

「ニュージーランド・プレミアム・ウール」19~20年秋冬向け

素材、製品サンプル充実

三井物産アイ・ファッションは、19~20年秋冬に向けて希少な「ニュージーランド・プレミアム・ウール」の提案を強化する。昨年に開いた展示会で最も好評だった素材で、百貨店系やSC系のブランド、セレクトショップなど幅広く採用された。11月末に開催予定の展示会では素材のバリエーションを倍増するとともに、製品サンプルも充実して拡販を目指す。

ニュージーランド・プレミアム・ウールはノンミュールシングで、豪州産のウールよりも白度が高く、滑らかな質感が特徴だ。安定した気候の下で生育された羊から採取されており、「品質にバラつきがない」という。同社は原料商との中長期的な視野で密接に取り組み、調達ルートを確保している。このため、安定供給の仕組みだけでなく、トレーサビリティー(履歴管理)や品質管理における信頼性の高さも訴求しやすい。

11月末の展示会では40品番を提案する予定だ。ニット向けはウール100%の紡毛糸と梳毛糸をそれぞれ出すほか、ややコストを抑えたナイロン混の糸も揃え、対象を広げる考え。布帛向けはウール100%の梳毛糸と、落ちわたを再利用した紡毛糸、軽量保温の機能糸「サーモライト」や中空糸との混紡タイプも打ち出す。製品サンプルは約700点を用意する。

11月末の展示会で40品番を提案する

 

2018年10月31日(水) 繊研新聞4面

2018.10.30  

2018秋季総合特集 トップインタビュー

三井物産アイ・ファッション

三井物産アイ・ファッションの白崎道雄社長は、統合で事業領域が広がったものの、「旧来型ビジネスは転換期にある」として新たなビジネスモデルを模索する。主力のOEM/ODM事業は「適正な利益をとれる持続可能な形にしていかなければ、継続できない」と語る。そのためにはサプライチェーン全体で無駄をなくすことも一つ。組織の全体最適も進化させる。

組織の全体最適を追求

社長 白崎 道雄 氏

-環境は大きく変 化しています。

旧来型ビジネスの転換期にあり、各社、新しいビジネスモデルに向かってギアが一段上がっていると思います。衣料の余剰や廃棄問題もある。サプライチェーンの一つである商社としても考えな いといけません。OEM/ODM事業がコアですが、国内での新たな収益源を模索しなくてはいけない。さらなるグローバルな展開も必要です。

-三井物産アイ・ファッションとなって 2年です。

OEM/ODMだけでなく、繊維原料といった川上から、テキスタイル、ブランドマーケティングまで事業領域が広がりました。全員参加型で全体最適を図ります。経営と現場が双方向で見えるような仕組みが必要です。今、われわれがどこにいるか、を〝見える化〟する。国内市場は右肩上がりではありませんから、一つ一つをきっちりやり抜くことが重要です。

-統合によるシナジーもある。

幅広く多様な人材が集まりました。原料のプ口、貿易業務のプロもいます。若手育成の面でも、大阪に送ることで、原料やテキスタイルなどを扱い、商社マンとしての基本を学ぶことができます。

-上半期の業績はいかがですか。

輸出が堅調です。為替の振れ幅が少なかったことも良かった。テキスタイルの「パーテックス」は40周年ですが、グローバルに展開し、好調です。

-OEM/ODM事業は。

市況が悪い中で、予算をクリアし、堅調です。とはいえ、米中の貿易摩擦問題、為替の変動など予断を許さない状祝です。デフレが続いていますから、原料高の製品安といった懸念もあります。マーケットが縮小する中で、プレーヤーが増えている。縮んだとはいえ、ある程度の市場規模がありますが、問題が先送りになっているような気もします。

B2Bだけでは語れなくなっていますから、もう一度消費者接点を持つ事業にしていきたい。消費者接点の所から、われわれも一緒に考えて、次世代のビジネスを構築することも一つでしょう。

川中から川下の中で、川中のOEMを適正な利益がとれる形にしていかないといけません。電子商取引のビジネスが盛んですが、洋服を作ることが実は一番難しい。洋服を作ることが当たり前のことのように思われていますが。

-消費者接点を持つことは重要です。

商社からは消費者がなかなか見えませんが、三井物産グループとしての強みを発揮することもできるでしょう。サプライチェーン全体でどう無駄をなくし、リーズナブルな商品にしていくか。サステイナビリティー(持続可能性)といいますが、持続できる利益がなければ事業継続はできません。縫製工場などもなくなります。

-海外事業はいかがですか。

輸出が特に堅調です。その中でもテキスタイルで、「パーテックス」がスポーツやアウトドア分野で広がっています。原料は難燃系が規制強化とともに伸びています。製品輸出は本社に専属部隊が春にでき、スムーズに移管しています。

-中国の三井繊維物資貿易〈中国〉は。

安定しています。保温インナーなどが好調です。産地としての中国も見直されています。

-ブランドマーケティングは。

カナダ発のダウンジャケットブランド「クォーツ」の販売を本格化しています。カナダで生産するダウンジャケットは品質が高く、極寒地の調査団や探検隊なども採用している商品です。ロシアのダウン「アークティックエクスプローラー」も展開しています。

-三井物産本体のデジタルトランスフォーメーション戦略との連動はいかがですか。

本体では幾つかの業態に絞り、人も送り込んで進めています。繊維分野で何ができるかも検討しています。これはインフラに近いものになっていくと考えられます。われわれもインフラのメインプレーヤーになっていかないといけません。

-下半期の重点方 針は。

奇手はありません。アンテナを張り、組織の全体最適を進化させることです。とはいえ、新しいことに挑戦しなければモチベーションは上がらない。ブランドマーケティングを強化します。さらに事業展開を広げていく方向も検討しています。スポーツ系は好調ですから、その陣容や仕組みをより高めていきます。

私のお気に入り『宙に癒される』

「犬が好き」という白崎さん。子供の頃はスコッチテリアを飼い、今はヨークシャーテリアの「宙(そら)」くんに癒されている。美しく細く、しなやかな直毛で、かわいい小型犬。甘えん坊で負けん気が強い気質といわれるが、白崎さんは「活発で明るい性格」がお気に入りのようだ。犬は、主人と定めた人には深い信頼を寄せる。現在、10歳の宙くんは、「人の気持ちを読むのがうまい。家でもオスなので主人として立ててくれる」のがうれしいよう。休日は一緒に散歩に出掛けるのが楽しみ。

 

2018年10月30日(火) 繊維ニュース14面

2018.10.26  

ロシアのダウンジャケット 国内で独占販売

三井物産傘下の三井物産アイ・ファッションはロシアのダウンジャケットブランドと国内の独占販売契約を結んだ。北極探検家をコンセプトにしたブランド「ARCTIC EXPLORER(アークティック エクスプローラー)」のダウンを全国のセレクトショップ34店に順次供給する。日常でも着られるダウンの人気に対応する。

同ブランドはアウトドアや登山などマイナス30度まで堪えられる高い防寒性に加え、街中でも着用できるのが特徴だ。日本では三井物産アイ・ファッションが初めて販売権を取得した。

黄色や赤など今までのダウンにはない鮮やかな色も取りそろえる。男女合わせて12色を展開し、価格は税別6万~13万8000円。ビームスやユナイテッドアローズなどのセレクトショップで、東京や大阪に加え新潟や群馬など地方にも販売網を広げる。3年以内に1万着の販売を指す。

 

2018年10月26日(金) 日経MJ 7面

2018.10.25  

ロシアの本格ダウン拡販へ

「アークティックエクスプローラー」上陸

三井物産アイ・ファッション(MIF)は23日、東京都港区の在日ロシア連邦大使館で、セレクトショップや専門店などのバイヤー、関係者約200人を招待し、ロシアのダウンジャケットブランド「アークティックエクスプローラー」の日本上陸記念パーティーを行った。

アークティックエクスプローラーは、ロシアの北極探検隊をモチーフに2013年に創業したダウンジャケットのブランド。ロシアの世界的に有名な北極探検家を父に持つブランドオーナーのクセニヤ・チリンガロフさんが父のその功績に敬意を評し、北陸探検家が使うような本格的なダウンジャケットを研究、作成したのがスタート。マイナス30℃まで対応できる防寒性や、強い耐久性など、過酷な環境にも耐える本格的な機能と、多彩なアイテム、カラーバリエーションをそろえる。

パーティー冒頭、日本の総販売代理店となる三井物産アイ・ファッションの白崎道雄社長は、「固有のストーリー性、商品そのものの潜在力など、日本でプロデュースできる商品。ぜひ、見て感じていただきたい」と強調。

クセニヤ・チリンガロフさんは「ウィンウィンのプロジェクトになると信じている」と語った。

同ブランドは既に、日本のセレクトショップや専門店などの店頭に並でいる。同社は今年をトライアルの年と位置付け、ブランドの知名度を高め、19秋冬から本格的な拡販に入る。

 

2018年10月25日(木) 繊維ニュース2面

2018.10.25  

ロシアのダウンウェア販売 大使館でPRイベント

三井物産アイ・ファッション(MIF)は今秋冬物から、ロシアのダウンウェアブランド「アークティックエクスプローラー」の日本における総輸入代理店として販売を始めた。プロモーションの一環で23日、ロシア大使館にバイヤーなど関係者を招き、記念パーティーを開いた。

同ブランドは、北極探検家のアルトゥール・チリンガロフ氏の娘で、自身も探検家のクセニヤ・チリンガロフ氏が13年に創業した。商品は全てロシアのモスクワ近郊で、長く北極探検家のためにウェアを作ってきた熟練の職人が縫製し、「マイナス30度まで対応する防寒性と耐水性を持つ」。6万~13万8000円。セレクトショップを中心に販売を始めた。

ロシア大使館にはセレクトショップのバイヤーやメディア関係者を招き、ブランドの創業経緯や主力モデルを紹介した。併せて、国立ブリヤートオペラ・バレエ劇場バレエ団芸術監督の岩田守弘氏による演技も披露した。MIFは「お客様にブランドのストーリーを理解してもらい、マーケティングなどに活用していただきたい」という。今秋冬はトライアルで市場の反応を見ながら、来年から本格的な販売に取り組む考え。26日まで東京・北青山の本社で19年秋冬物の展示会を開いている。

        

グースダウンを使った100%ロシア製のウェア       代表を務めるクセニヤ・チリンガロフ氏

 

 

2018年10月25日(木) 繊研新聞4面

2018.10.24  

高密度織物「パーテックス」が10%増

秋冬、スポーツ向け需要で

三井物産アイ・ファッション(MIF)が販売している高密度織物「パーテックス」と、中わた「プリマロフト」の販売が堅調だ。いずれも販売先であるスポーツおよびアウトドアウェアのブランドが業績を伸ばしているためだ。グローバルに販売しているパーテックスは、今秋冬向けの販売実績が前年同期と比べて10%増(ドルベース)。今後も需要に支えられ「順調に伸びる」と見ている。(小堀真嗣)

パーテックスは79年に英国で開発され、来年で40年を迎える。05年に三井物産が商標と特許を取得し、三井物産テクノプロダクツ(MBT)がグローバルに販売してきたが16年10月、MBTと三井物産インターファッション(旧MIF)の統合に伴い、現MIFの営業統括第二本部が扱っている。販売先となるブランド数は約200で、売り上げの90%は海外向けだ。国内と中国で生産しており、主力は国内だったが、直近の生産量は中国が上回った。

主力商材は、軽量・耐久性に優れ、ソフトな高密度シリーズ「クァンタム」。最軽量タイプは7 デニール の糸を使った生地で、有力なアウトドアブランドはコンパクトに収納できるダウンウェアなど軽量アウター類に採用しているケースが多い。そのほか、通気性を備えた「クァンタム・エアー」、極薄の防水コーティングをしながら耐久・透湿性を備えた「クァンタム・プロ」、透湿防水の「シールド」と、より軽量な「シールド・プロ」、特殊な二重織りの「エクイリブリウム」を揃える。

各シリーズの素材には、磨耗性や撥水(はっすい)性を高める異型断面糸を使ったり、環境に配慮したリサイクル糸、非フッ素撥水加工といった技術を組み合わせたりして、様々な着用シーンにおける需要に対応している。一方で、国内のカジュアルブランドの需要を想定した「パーテックス・アンリミテッド」も着実に販売を増やしている。

MIFが日本の販売代理店を務めるプリマロフトも、好調な有力アウトドアブランドの需要に支えられて順調に伸ばしている。リサイクルわたが主力で、環境に配慮する姿勢を前面に打ち出している。現在、MIFによる販売量のうち、半分はリサイクルわたという。

プリマロフトは87年に米軍向けの中わたとして開発された。保温性と撥水性に優れた化繊わたで、近年はダウンの代替としても需要が増えている。

様々な着用シーンに対応する素材バリエーションを揃える「パーテックス」

 

 

2018年10月24日(水) 繊研新聞4面

2018.10.18  

NZウールを本格発売

11月に19秋冬展も

三井物産アイ・ファッツションは19秋冬からニュージーランドウールの糸、生地販売を本格展開する。18秋冬から取扱いを開始したが、糸は梳毛糸に、紡毛糸を3種に広げて展開。ニュージーランド羊毛独特の滑らかさなどを訴求するほか、トレーサビリティー(追跡可能性)を確認できるのも特徴。11月の19秋冬展で紹介する。

ウールは原料の 高騰や糸手当ての難しさがネックになっている。その一方で、天然素材としての見直しもある。原料の羊毛は豪州羊毛が多いが、同社はニュージーランド羊毛で原料の差別化を提案する。ニュージーランドは牧草が豊かなど生育環境に優れ、品質のバランスがいい。羊毛のクリンプも大きく、白度があり、滑らかな風合いが特長だ。

ニュージランドの原料商から手当てし、中国で紡績、織布、染色、縫製まで一貫生産する。「紡毛系は紡績段階の落ち綿をリサイクル原料に使うタイプも。原料からのトレーサビリティーも確認できる」点で、サステイナビリティー(持続可能性)の流れをくむ商品といえる。

昨年はハリコシタイプを提案したが、19秋冬はより進化させた。梳毛はしなやかな風合いを生かしながら、紡績技術でハリコシ感も備える紡毛ニット糸は価格も値頃感がある。保温性を高める中空糸と複合化するなどで、スポーツ分野まで用途を広げる考え。

新しいウールの切り口としてプロモーション活動も展開する。11月27~28日には東京都港区のスパイラルホールで19秋冬展を開く。

 

2018年10月18日(木) 繊維ニュース2面

2018.10.16  

アウトドア機能素材が好調

軽量なタイプに需要

三井物産アイ・ファッションは、スポーツ系やアウトドア向けの高密度織物「パーテックス」で、軽量化に重点を置いた素材シリーズを強化する。アウトドアブランドではタウン用のアウター企画が急増し、パーテックスの需要も増加している。

同社は、2005年にパーテックスの商標権を取得。以来、同素材のサブカテゴリーである「クアンタム」シリーズで業容を拡大している。中でも、通気性を持たせた「クアンタムエアー」や、極薄防水コーティング加工を施した「クアンタムプロ」のニーズが増えたと言う。

今後に向けては「タウン用に加え、女性向けのアウトドア服が増えている。今後も軽さや通気性のある素材が求められる」(三井物産アイ・ファッション)と分析。さらにゲリラ豪雨や天候不順が常態化したことで、コンパクトに収納できるレイン用アウターなど、収納性にフォーカスした素材もそろえる。

 

2018年10月16日(火) 繊維ニュース 2面

2018.10.05  

カジュアルウエア増やす

三井物産アイ・ファッション(MIF)はベトナム事業で、生産効率の向上とカジュアルウエアの拡大を推進する。

生産効率向上の背景は、同国で人件費が上昇し、入手不足も顕在化しているため。日本・ベトナムの連携をさらに強化するほか、委託先のスタッフを縫製工場に派遣して品質管理や生産管理、納期管理を強める。委託先は現在、ホーチミンで 5人、ハノイで10人を配しており、専門家として信頼の置ける存在という。

同社の主力縫製品は、スーツとスポーツウエア。スーツでは日本の郊外チェーンなどと、スポーツウエアでは大手スポーツブランドとの取り組みが深い。この2本柱に加えて最近増えているのがカジュアルウエア。日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)を活用する形で現地生地の調達を進めており、それがカジュアルウエア拡大の要因になった。今後も「生産背景を整備して」、特にボトムの拡大を目指していく。

協力縫製工場は現在、スーツで2工場、スポーツウエアで3工場、カジュアルウエアで5工場。その関係を強固にして縫製品の安定供給能力を高めるとともに、生地の現地調達も増やす。

中国製生地や日本製生地、タイ製生地などをべトナムに持ち込み、縫製して日本に輸入する-というのがMIFによるベトナム縫製品事業の従来手法だったが、「ベトナム製生地の比率がここ3年ほどで急激に高まっている」。

台湾系、韓国系、中国系の生地メーカーが同国への進出を加速しており、連携を進めた。現在の現地生地調達比率は2割で、今後も増やす。調達生地はポリエステル100%、ポリエステル・綿混、100%などバリエーションの広がりが見られる。

以前は太番手糸使いの生地が主流だったが、中国系生地メーカーの進出によって細番手糸使いの生地もかなり増えてきたという。

 

2018年10月5日(金) 繊維ニュース8面

2018.10.04  

カナダ発「クオーツ」の販売本格化

高スペックなダウンに引き合い

三井物産アイ・ファッション(東京都港区)は、 カナダ発のダウンジャケットブランド「クオーツ」の販売を本格化させる。同社は、日本での独占輸入販売権を取得し、17秋冬シーズンに展開をスタートさせている。同シーズンに都内の有力セレクトショップと取引を開始。さらに18秋冬から、セレクト店に加え、百貨店自主編集売り場など本格的に販路を開拓する。

クオーツはカナダ・モントリオールで1997年に創業。カナダで生産するダウンジャケットは品質が高く、極寒地の調査団や探検隊、航空会社のスタッフブルゾンなどに採用されて いる。2016年にブランドイメージを一新し、現代のライフスタイルに合わせたコレクションを提案。ダウンの供給からデザイン、縫製に至るまで、全ての工程はモントリオール近郊で対応している。

三井物産アイ・ファッションではダウンジャケットとしての高いスペックとモダンなシルエットを訴求し、ファッション感度の高い消費者を開拓していく。「将来的には直営店の開設も視野に入れる。ウイメンズ商品の強化も進んでおり、今後はバッグなどのアクセサリー類も拡充する」(三井物産アイ・ファッションの大木龍介執行役員)

ダウンジャケットの価格は7万~18万円。デザインはロングタイプからショート丈まで幅広く、カナダ産コヨーテをフード部分に配したタイプもそろえた。同ブランドのジャンプィリップ・ロバート社長は「商品を増やしながら、日本の売り上げを拡大させたい」と市場開拓に意欲を見せた。

 

2018年10月4日(木) 繊維ニュース4面

2018.09.12  

ベトナム製生地の活用進む

外・外拡大もテーマ

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、ベトナムでの対日縫製品ビジネスで現地生地調達を拡大している。「コストメリットとトラブル発生時の対応のしやすさ」がその理由で、今後は納期短縮効果も見込む。縫製アイテムでは主力のスーツ、スポーツに加えてカジュアル関連が増えており、現地生地調達の拡大や生産性の向上に取り組みながら今後も増やす。対日以外の販路拡大も本格化する。

三井物産のベトナム法人に担当人員を置いて取り組む対日縫製品事業の2018年3月期は、顧客数やアイテム数が増えるなど堅調だった。アイテム別ではカジュアル関連の伸びが顕著で、その背景には「現地で調達できる生地の幅が格段に広がってきた」ことがある。

中国製生地や日本製生地、タイ製生地などをベトナムに持ち込み、縫製して日本に輸出する--というのがMIFによるベトナム縫製品事業の従来手法だったが、「ベトナム製生地の比率がここ3年ほどで急激に高まっている」。

台湾系、韓国系、中国系の生地メーカーが同国への進出を加速しており、連携を進めた。現在の現地生地調達比率は2割で、今後も増やす。調達生地はポリエステル100%、ポリエステル・綿混、綿100%などバリエーションの広がりが見られる。以前は太番手糸使いの生地が主流だったが、中国系の進出によって細番手糸使いの生地もかなり増えてきた。

協力する現場縫製工場は、スーツ2工場、スポーツ3工場に加え、近年増えるカジュアル関連でも5工場を確保した。それぞれに提携スタッフも派遣して品質、納期管理に努めている。

今後も縫製の生産効率向上に取り組むとともに、「5 工場との関係を強化する」ことでカジュアル関連の抵大を狙う。特に「中国ではコストが合わなくなってきている」と言うボトム関連をその 対象とし、韓国系や台湾系の生地メーカーと共同開発するオリジナル生地も絡めながら同アイテムの拡大につなげる。近年増加傾向にあるセーター類もさらに増やす。

対日以外の販路開拓にも取り組む。現在は対日が9割、対欧米が1割という販路構成だが、日本市場の少子高齢化なども見越し、比率を変えていく。

 

2018年9月12日(水) 繊維ニュース3面

2018.06.27  

「クロスアプリ」強化

新素材投入し幅広く対応

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、独自素材ブランド「クロスアプリ」を引き続き強化していく。クロスアプリは、機能など素材の特徴ごとにサブカテゴリーに分類している独自素材群。サブカテゴリーの数も27に拡大しており、今後もさらに増やしていく。

クロスアプリの最大の特徴は、消費者向けの情報発信ツールとして利用できる点。今年3月には、ブランディングプロジェクト「クロスアプリラボ」の取り組みとして、会員制交流サイト「インスタグラム」に、架空のユニフォームコレクションを発表している。

指導者、漁師、書道家、探偵などの職種を想定し、吸湿速乾や保湿性がある高機能素材を使用したユニフォームを作成。クロスアプリのイメージをアピールしている。

ベースとなる素材開発では19初夏向けで、新たにポリエステル・レーヨン・キュプラの混紡糸を投入。紙糸を使った独自素材の「ワクロス」では風合いを高めることで、これまでのメンズ中心からレディースでの展開にも注力する。

百貨店からショッピングセンターまで幅広い価格帯の商品に対応。レディースはブラウスやワンピース、メンズはパンツを中心に打ち出しを強める。

一方生産面では、MIFにとってベトナムは、ASEAN地域での最重要拠点となっている。中国企業から細番手糸を調達して生地から縫製まで一貫生産し、高級感ある素材を中心に取り組む。

組織もこれまでの顧客ごとに対応するものに加え、4月からは工場横断型の組織を立ち上げている。

 

2018年6月27日 繊維ニュース6面

2018.06.26  

19年春夏から希少ギリシャピマ綿で製品提案

三井物産アイ・ファッションは19年春夏から、ギリシャのピマ綿「グリースピマコットン」を使った製品提案を始める。現状、日本では高級タオル用途で使われているが、アパレルでは採用されていない。同社はこのほど、国内紡績でアパレル向けに糸を開発、生地・製品化を進める。

グリースピマコットンは、繊維長が28ミリのギザ綿より長い33~36ミリの超長綿。柔らかさが特徴で、「強撚糸ではなく、ソフトな糸に仕上げた」という。20、30、60番手を揃える。同社によると、世界で生産される綿花のうち、グリースピマコットンの割合は0・08%。素材の心地良さとともに、希少性も訴求する。今後は、糸からストックして販売することも視野に入れている。

「グリースピマコットン」をアパレルに採用した
2018年6月26日(火) 繊研新聞4面

2018.06.13  

オリジナル素材拡充

 19年春夏 環境配慮型発信

三井物産アイ・ファッション(MIF)は19年春夏向けで、独自開発のバリエーションを拡充している。糸、テキスタイルで開発を強化しており、品番によってはストック対応も行う。開発の大きなテーマは「エコフレンドリー」で、環境配慮型を重点に発信する方針だ。

19年春夏で新たに投入するのは、キュプラ・ポリエステル・レーヨン混を組み合わせた素材。「環境への優しさと汎用性」を両立させたほか、「MVS」紡績を活用することで、毛羽が少ないのも特徴。混率はポリエステル50%、レーヨン35%、キュプラ15%で30番手を展開する。MIFが糸から開発し、中国でテキスタイル化する仕組みを構築した。ジャケット、シャツ、ブラウスなど多彩な製品での活用を想定しており、メンズ、レディス双方に対応する。19年春夏向け製品OEM(相手先ブランドによる生産)の基軸と位置付けており、糸でもストックする。

リサイクル素材や紙糸と合繊を複合した独自開発の「和くろす・ハイブリッド」も重点に挙げる。和くろす・ハイブリッドは従来、カジュアルタイプが主力だったが、拡販に向けて「きれいめな表情の品番を充実させた」。オリジナルのテキスタイルコレクション「クロスアプリ」では、ストレッチタイプを豊富に揃える。デビューとなった17~18年秋冬ではパンツ向けが先行したが、シャツ、ワンピース向けの開発を進めた。

無地主体から柄物、ドビー系へ表面感の幅を広げ、拡販に期待する。和くろす・ハイブリッド、クロスアプリのストレッチタイプはともにテキスタイルでの在庫を予定している。同社は昨年から素材担当者を3人増員するなど、陣容を充実させており、今後も素材開発を加速させる。19、20日にスパイラルホールで総合展を開く。テーマは「地球と体にやさしい、ものづくり。」で、19年春夏向けに開発した素材に加えて、マーケットの詳細な分析に基づいた製品サンプル1000点を展示する。

 

2018年6月13日(水) 繊研新聞4面

2018.06.11  

環境や快適性打ち出す

19、20日に総合展示会

三井物産アイ・ファッション(MIF)は19春夏向け素材提案で、快適性とともに環境を打ち出す。独自素材ブランド「クロスアプリ」の環境への打ち出しとして、新たにポリエステル・レーヨン・キュプラの混紡糸を投入した。ストレッチ素材は、着心地の良さなどを重点にスーパーストレッチとリカバリーを軸とする。19、20日にスパイラルホール(東京都港区)で開く19春夏総合展示会で披露する。

今回の展示会では「エコ」「ワクロス・ハイブリッド」「ストレッチ」の三つを訴求ずる。紙糸から作られた繊維「ワクロス・ハイブリッド」は採用したブランドが増加したことから、今回改めて注力する。

経糸にキュプラを使用してエレガンスな雰囲気を演出する。平織りのラッセルやドビーなど表面感がある素材を追加した。経糸に使用するポリウレタン繊維を太くすることで、春夏衣料で要望が強いストレッチ、イージーケア性を向上させる。さらに、ワクロス・ハイブリッドのソックス什器(じゅうき)で展示し、売り方を含めた提案も行う。

引き続き評価が高いストレッチ素材では、シャツやワンピースを打ち出す。細番手の糸を使用し、ブロードやローンといったシャツ生地、サッカーなど柄物や薄地を充実させる。

 

2018年6月11日(月) 繊維ニュース2面

2018.06.06  

キュプラ使用のER混紡糸

多様な価格帯で展開

三井物産アイ・ファッションは独自素材群「クロスアプリ」で、19春夏からポリエステル50%・レーヨン35%(ER)に、キュプラ15%を加えたオリジナル混紡糸を投入する。番手は30単で、先染め・後染めの両方に対応する。ER糸は一年を通して汎用性が高く、キュプラを加えることで吸放湿性や高級感を出しつつ、価格綿を考慮した混紡率で多様な価格帯での展開を可能にした。

同糸は毛羽立ちを抑えるために、「MVS」紡機を使用して中国で紡績。再生セルロース繊維であるレーヨンとキュプラを使用して、環境に配慮したものとする。

同糸は、中高級衣類から百貨店からショッピングセンターまで幅広い価格帯の商品に対応する。レディースはブラウスやワンピース、メンズはパンツを中心に展開する。

同社は、クロスアプリでストレッチ素材の高付加価値化にも注力している。中高級衣類からボリュームゾーン、スポーツウエアまで幅広い販路に向けて提案している。

 

2018年6月6日(水) 繊維ニュース3面

2018.04.23  

2018春季総合特集 トップインタビュー

三井物産アイ・ファッション

三井物産アイ・ファッションの白崎道雄社長は繊維産業でのデジタル技術活用、広がりが目前まで来ているとの見方を示す。三井物産本体が掲げる「デジタルトランスフォーメーション」の 方針と連動しながら検討を進めている段階。業務の効率化に貢献する手法とともに、デジタル技術を使った新しいビジネスモデルの構築も重視する。

新事業につなぐデジタル活用へ

社長 白崎 道雄 氏

-AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)の活用を主題に第4次産業革命が進みつつあるとされますが、実感はありますか。

「いつ、どこで、誰が起こすのか」という段階にまで来ているという印象を持っています。ファッション・衣料の消費はなくなりませんが、その一方で業界では人手不足が進み、競争も激しくなっています。これから業界が継続して成長するための何らかのイノベーションが必ず起きてくるでしょう。

-MlFとして取り組んでいることはありますか。

当社単体でできることは限られているので、三井物産本体が掲げる「デジタルトランスフォーメーション」戦略と連動して、繊維分野で何ができるかを検討しており、案件の形成を進めつつある ところです。

当社が担うのはモノ作り機能です。プロダクト・ライフサイクル・マネジメントに関連する技術の情報を三井物産本体から紹介してもらって選ぶことを考えています。人の手を掛けずにできる分 野をどのように切り替えるかもポイントです。それだけでなく、デジタル技術を活用し新しい事業モデルに変わっていく考え方も重要と思います。

-2017年度を振り返っていかがですか。

製品OEM/ODM事業は上半期が厳しい環境で推移しました。その前の年からの流通在庫が残り、店頭の盛り上がりも欠けたことから注文を得にくい状祝が続きましたね。秋口までこうした環境が続き、防寒衣料が活性化したことで一息ついたという印象です。春夏商品への意欲が出て、足元の18秋冬防寒衣料の商談まで続いています。

製品ビジネスではスポーツウエアが好調でした。世界的に見てもこうした傾向が見られたと思 います。

-輸出事業の方はいかがでしたか。

年間を通じて非常に安定的に推移しました。高機能テキスタイル「パーテックス」が、ブランディングに成功したことで堅調でしたし、差別化原料のトレーディングも世界的な規制強化の流れを追い風にして、販路を広げることができました。輸出がけん引した17年度だったと言って良いでしょう。

-ブランドマネジメントに関する新しい打ち出しも目立ったと思います。

顧客ニーズに応える新しい商材を買い付けてくる機能を専門商社らしく果たすことができたと思います。ロシアのブランドを紹介するなど、他社の拠点がない国・地域で商材を掘り起こし、商社に求められる役割・期待に応えました。高価格で、しかも単品の商材へのニーズが活発になっています。製品ビジネスと併行して力を入れて行きます。

-製品ビジネスでは中国で生産管理する難度が上がっています。

巨大なスペースがある同国で「最後には何とかなる」との感触がここ数年はありましたが、それを超えて状況が変わってきています。環境規制強化による生地生産の長期化、縫製キャパ不足の影 響があり、「注文があれば作れる」という認識が崩れ始めたことを、今年は顕著に感じました。産地の移転が一段事して、今後は精度を高める方向になって行くでしょう。

-18年度方針は。

製品ビジネスの環境を踏まえ、今後に向けた仕込みを17年度に整えました。今年はそれを貫く1年間です。製品軸でくくった事業部を作りました。顧客軸での組織が中心でしたが、これからはモノ軸と顧客軸で攻めて行きます。日本以外の顧客開拓はモノ起点の事業部が担当します。〝全員参加型〟で取り組む1年間にしたいですね。

生地・原料ビジネスについては、パーテックスが40周年を迎えます。3~4年先を見据えて、どんな方向性で伸ばしていくかを前期に話し込んできたので、記念イベントを皮切りに、商品そのものの価値向上とマーケティングの強化をさらに図っていくつもりです。

差別化原料の貿易は市場を広げます。中国、米国市場は継続して掘り下げることに加え、中東、南米の開拓に着手したいと考えています。エネルギー分野に強みを持つ三井物産のネットワークを 通じて現地のニーズ、顧客に接近します。

-海外事業の拡大に向けた方針は。

東京をヘッドクオーターに、海外拠点の情報を集約して欧米、その他の有望市場での展開を強めて行きます。必要に応じて人材も補強します。

私の記念日

記念日や日付に「あまりこだわりがない」そうだが、逆に「これから先、印象深い1日に出会うときが来るのかもしれない」と思い直した。「まだ、道の途中」と続け、未来志向を見せる。「4月1日は毎年、気持ちが新たになる」と言う白崎さん。これも「道の途中」という考えの現れかもしれない。新年度の初日に新入社員を迎えると、会社の責務について改めて考え、身を引き締める機会になっている。そんな自身が仕事を引退する日こそ、心に深く感じる記念日になるのかもしれない。

 

2018年4月23日(月) 繊維ニュース13面

2018.03.29  

ベトナムを最重要拠点として開発

三井物産アイ・ファッション(MIF)は三井物産のベトナム法人に担当者を置いて現地素材の開発に取り組んでいる。定番品の供給制を確立し、差別化品と縫製品種の拡大を進める。

差別化品ではスポーツ分野向けで、綿と機能糸を複合した織物が18秋冬衣料から縫製一貫でスタート。機能を持った商材として提案に力を入れる。

台湾系メーカーと協業してベトナムで製織、加工した透湿防水機能素材「パーテックス」を欧州向けに生地販売する取り組みも始めた。

一般衣料用途でも韓国系メーカーと取り組んだ綿複合の2方向ストレッチパンツ地の提案を開始した。中国企業との開発では、細番手綿糸を調達して高密度に織るコート地が、縫製一貫で一部、18秋冬衣料での採用を見込む。

MIFにとって、ベトナムはASEAN地域の最重要拠点となっている。素材ラインアップは商品カテゴリーごとに取り組み先を絞って現地生産品種を増やしていく考え。

縫製も中国からの生産移管を受けて雑貨やインナー、セーターなど対応品種を増やす。生産拠点を南ベトナム、北ベトナム両方で広げる。技術指導者、品質管理人員も増強する方針を掲げる。MIFの担当部署である調達戦略室から工場を巡回する頻度や人員を増やす。

 

2018年3月29日(木) 繊維ニュース6面

2018.03.29  

「クロスアプリ」 ストレッチタイプが人気

三井物産アイ・ファッション(MIF)が販売する、テキスタイルコレクション「クロスアプリ」のストレッチタイプの引き合いが強まっている。主にパンツ地として人気となっているが、今後はシャツやジャケットでの採用も見込んでいる。 クロスアプリのストレッチは、18年春夏向けから提案を本格化させた。PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維とポリウレタンの双方を、綿やウールでカバリングした糸を使用したことで、「キックバックと伸長率を両立させた」のが特徴だ。

本格販売に先駆けて、17~18年秋冬から大手アパレルが採用するなど人気となっている。昨年12月に開いた18~19年秋冬向けの総合展でも提案したが、その後、顧客から「再度、提案してほしい」との声が多く、広がりを期待している。

ファッションブランド向けを先行させているが、スポーツブランドからの関心が高まっているほか、パンツ以外のシャツ、ジャケット向けのテキスタイル開発も進めている。また、保温や吸水速乾といった機能糸をカバリングすることで、ストレッチ性だけにとどまらない多機能タイプの開発も推進している。

MIFは「ストレッチは誰もが知っている機能だが、差別化できるストレッチを目指して開発した。伸びるという機能だけでなく、高いキックバック性も兼ね備えたことが評価につながった」としており、今後も提案を強める方針だ。

 

2018年3月29日(木) 繊研新聞5面

2018.03.20  

パトリック・ダブルスラッシュ 店頭発信強化

「パトリック・ダブルスラッシュ」 店頭発信を強化 カメイ・プロアクトと協業

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、シューズブランド「パトリック」のアパレルライン「パトリック・ダブルスラッシュ」で店頭での発信を強めている。2月から3月にかけて日本とフランス双方で期間限定店を開設したほか、カメイ・プロアクトが9日に開いた直営店「パトリック・ラボみなとみらい」でもパトリック・ダブルスラッシュの販売をスタートさせた。 パトリック・ダブルスラッシュは、MIFが18年春夏から展開するパトリックのアパレルライン。シューズを企画・販売するカメイ・プロアクトとライセンス契約を結び、ウェアやアクセサリーを企画している。

伊澤良樹氏をディレクターに迎え、セレクトショップへの卸販売やODM(相手先ブランドによる設計・生産)、ダブルネームの開発などを想定している。

18~19年秋冬向けは「スキーの後の集い/くつろぎ」をテーマに掲げ、ウェア、帽子、グローブを企画した。対象はユニセックスで、ウェアでは喜友名朝矢さんが描き下ろしたアートをあしらったアイテムも揃えている。

18年春夏については「セレクトショップ販路で好評」で、雑誌での露出も増えている。パトリックは、今年が日本進出40周年。シューズの露出も増加しており、パトリック・ダブルスラッシュもカメイ・プロアクトと協業してシューズを開発するなど発信を強める。

パリでのイベントの様子。特徴のあるタグも目を引いた

 

2018年3月20日(火) 繊研新聞4面

2018.03.15  

「クロスアプリ」 SNS活用し認知拡大

三井物産アイ・ファッション(MIF)のオリジナルテキスタイルコレクション「クロスアプリ」がSNSを用いたマーケティングで認知度を高めている。フェイスブック、インスタグラムなどで広告を発信し、専用サイトから顧客の販売サイトへ誘導する仕掛けが実った。顧客の販売拡大につなげている。

【関連記事】「パトリック」のアパレルライン 60型でデビュー

今回のマーケティングは、トウキョウベースのEC専用ブランド「ソーシャルウェア」と組んだ。製品化および販売の両面で協業した。製品化では、ソーシャルウェアがクロスアプリのストレッチ、シンプルケア、アクティブシェルという3タイプの素材を使って企画、MIFが製品を供給した。

販売面では、MIFがSNSでクロスアプリとソーシャルウェアの商品を組み合わせた広告を発信。MIFの自社サイトおよびクロスアプリとソーシャルウェアの協業サイト、ゾゾタウン上のソーシャルウェアの販売サイトに誘導する仕組みを構築した。

画像の撮影や配信はキッズコースターの協力を得ている。広告は30万ビューとなり、3000人がソーシャルウェアの販売サイトを訪問した。

MIFは今回、クロスアプリの認知度アップと顧客のブランドへの販売サポートの両面で成果が出たと見て、今後も同様の仕組みを活用する方針。すでに「アパレル企業2社からアプローチがある」としている。

 

2018年3月15日(木) 繊研新聞1面

2018.03.14  

クロスアプリラボ ユニフォームコレクション

〝想像のユニフォーム〟形に

MIF 共同企画「クロスアプリラボ」から

三井物産アイ・ファッション(MIF)とキッズコースターとの共同プロジェクト「クロスアプリラボ」は、MIFのオリジナル「クロスアプリ」の機能素材を使った架空のユニフォームコレクションを発表した。

指揮者や猟師、書道家、木こり、探偵など様々な仕事やシチュエーションに合わせ、クロスアプリの吸汗速乾「ドライ」や保湿性「モイスチャー 」、汚れ防止「ステインガード」など高機能素材を使ったユニフォームを制作。「資生堂ビューティークリエイションセンター」のへアメイクチームや展示会のオブジェなどを作る「イノウエインダストリーズ」、原宿にオープンしたベーカリーショップ、東京造形大学などに提案し、すでに現場での着用がスタートして いる。

キッズコースターは、ファッションブランド「ティート・トウキョウ」などの運営に加え、ブランドビジネスのノウハウを生かしたデザインや販促、マーケティングなど総合的なブランド事業を手掛ける。

昨年MIFと共同でクロスアプリラボを立ち上げ、クロスアプリのブランディング、デザイン、プロモーションなどを担つ ている。

 

2018年3月14日(水) 繊研新聞4面

2018.03.09  

高伸張高回復素材

高伸張高回復素材に注力

品種増やして拡販

三井物産アイ・ファッションは独自素材群「クロスアプリ」でストレッチ素材の高付加価値化に力を入れている。ポリウレタン(PU)とポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維を組み合わせた独自開発の高伸張高回復機能糸に、異素材を複合するバリエーションを増やしている。

中高級品衣料からボリュームゾーン、スポーツウエアまで幅広い販路に向けて提案。パンツからトップスまで多用途展開を狙う。ストレッチ分野で同素材群を主力に位置付ける。パンツを中心にストレッチ性の付与が定番化する中、25~30%の高伸張率と95~97%の高い伸張回復率を持つ素材で差別化する。特に膝抜けしないストレッチパンツに対する強い要望に応える。

PUとPTT複合繊維「ライクラT400ファイバー」を組み合わせる独自開発糸が技術の基盤。PUにT400と綿・レーヨン複合糸をカバリングした2方向ストレッチコーデュロイ、PUとT400をポリエステルウール複合糸で覆った織物など風合いのバリエーションを増やしてる。

ポリエステル綿混糸をカバリングし、綿と交織したデニムは、百貨店アパレルブランドが今春夏のジーンズに試験的に採用。店頭販売が好調なことから1月に倍増の追加注文を受け、18秋冬での広がりが期待する。18秋冬展示会で披露したこれらの素材で「再びプレゼンを求められるケースが多い」と言う。

機能ポリエステルを加工した素材を加えるなどでスポーツブランド向けのも提案していくほか、ボリュームゾーン向けも開発する。

パンツ地だけでなく、薄地織物も強化する。シャツ、ブラウス向けブロード素材、合繊を複合したクールビズ用ジャケット素材などトップス用途も19春夏向けから本格的に開拓する。糸加工の拠点は中国、ベトナム、インドネシアに置き、各国で縫製まで一貫生産する体制を敷く。

 

2018年3月9日(金) 繊維ニュース3面

2018.03.08  

パトリック・ダブルスラッシュ

シューズと相乗効果

「パトリック・ダブルスラッシュ」事業

三井物産アイ・ファッション(MIF)はアパレルブランド「パトリック・ダブルスラッシュ」事業で、「パトリック」シューズのアジア商標権を持つカメイ・プロアクト(東京都港区)と相乗効果による事業拡大を目指す。カメイ・プロアクトの直営新店舗でアパレル製品を取り扱う。9日まで同社で開く18秋冬シューズ展示会にMIFも参加し18秋冬商材を披露している。

パトリック・ダブルスラッシュはMIFが取り組むアパレルブランド事業。シューズで商標権を持つカメイ・プロアクトと提携して18春夏からスタートする。

MIFがブランドコンセプトを企画し、国産素材、国内縫製のモノ作りで卸事業から始める。企画・生産から販売まで自社で手掛けるMIFでは初めての事業。国内ではスポーツファッションのセレクトショップ「スタイルズ代官山」(東京都渋谷区)でポップアップショップを開いている。

カメイ・プロアクトのシューズ直営店での販売も予定しており、9日に開店する「パトリックラボ みなとみらい」(横浜市)では約50平方㍍規模の売り場の内、7平方㍍ほどをアパレルのコーナーに充てる。

カメイ・プロアクトが手掛けるシューズ事業は中心購買層が40代以上で若年層の取り込みが課題。アパレル展開による購買層の幅出しを期待する。

 

2018年3月8日(木) 繊維ニュース3面

2018.03.07  

クロスアプリラボ ユニフォームコレクション

〝架空ユニフォーム〟発表

三井物産アイ・ファッションは、独自素材群「クロスアプリ」のブランディングプロジェクト「クロスアプリラボ」で、架空のユニフォームコレクションを発表した。指揮者、猟師、書道家、探偵などさまざまな職業を想定し、吸汗速乾や保湿性を持った機能素材を使ったユニフォームでクロスアプリのイメージをアピールする。会員制交流サイト「インスタグラム」の公式ページで公開していく。

資生堂ビューティークリエイションセンターのへアメイクチーム、著名人宅の家具などを制作するイノウエインダストリーズ、東京造形大学など、既に現場で着用されてい るケースもあるという。

クロスアプリは、素材をカテゴリー別にサイン化し、消費者が素材からブランドや服選びをできるようにする取り組み。

クロスアプリラボではこうしたカテゴリー分けを生かし、それぞれのシチュエーションや用途に適した機能素材とそれを用いたデザインを開発設計し、提案に役立てている。

 

2018年3月7日(水) 繊維ニュース2面

2018.02.28  

差別化素材をベトナムで

素材 - 縫製一貫すすむ

【ホーチミン=石川亮】

三井物産アイ・ファッション(MIF)はベトナムで差別化素材の開発と縫製品種の拡大を進めている。差別化素材ではスポーツウエア向け、ファッション衣料向けで18秋冬以降の実績を増やし、独自の高機能テキスタイル「パーテックス」の現地も始めた。縫製品種では雑貨や横編みの生産拠点を拡大。米国向け製品納入もベトナム縫製を活用して開拓した。

三井物産のベトナム法人に担当人員を置いて取り組む現地素材の開発は、台湾系、韓国系メーカーが協業先の中心。スポーツウエア向け定番品とユニフォーム用独自素材の供給が確立し、差別化素材の拡充を進める。

綿と機能糸を複合した織物を韓国系機業と開発。日本のスポーツブランド向けに18秋冬商品で縫製一貫対応する。糸から縫製まで同国で生産する機能性商材として、提案に力をいれる。台湾系メーカーとも協業してベトナムで製織、加工したパーテックスを欧州向けに生地販売する取り組みもスタートしたという。

ファッション衣料用でも付加価値品の品ぞろえを増やす。韓国系メーカーと取り組んだ綿複合の2方向ストレッチパンツ地の提案を始めているほか、中国企業との開発も開始。細番手綿糸を調達し、高密度に織るコート地が、ベトナムでの縫製一貫で一部、18秋冬衣料での採用を見込む。

縫製は中国からの移管もあり、生産品種が増える傾向にある。雑貨分野で、ニット帽や靴下、インナーをベトナムで調達する要望が増えている。横編み生産拠点を南越・北越で広げる方針も示す。

MIFが全社方針として掲げる海外顧客の開拓でも、日本製のファッション衣料用素材を使った米有力ブランド向けで、ベトナムの縫製基盤が貢献した。

今後、素材開発では商品カテゴリーごとに取り組み先を絞って現地生産できる品種を増やす。縫製は生産品種が増えているため、新たな縫製工場を開拓する。同時に技術指導者、品質菅理人員も増強する。MIFの担当部署である調達戦略室から工場を巡回する頻度や人員を増やす。外部人材も活用する。

 

2018年2月28日(水) 繊維ニュース8面

2018.02.26  

紙でできた新素材「和くろす」

紙でできた新素材「和くろす」使用の「C3フィット」にリピーター急増中

圧倒的なドライ感でランをサポートするソックス

多くの人にとってなじみの深い紙。その紙から作られた天然素材「和くろす」は、紙本来の機能が生かされ、軽さや通気性、快適性に優れている。自然に還る素材のため、地球環境に優しいのも特徴だ。中でも、ゴールドウインが手がけるハイパフォーマンス・ウエアブランド「C3フィッ卜」の「和くろす」を使用したソックスは従来のトレーニング環境を一変させる機能を持ち、着実にリピーターを獲得している。「なじみ深いけど、新しい」素材「和くろす」はどのように作られ、それを使用した「C3フィッ卜」のソックスはいかなる機能を持っているのか?トップアスリートをはじめとする実際の使用者たちと共にひもといていく。

靴の中は熱がこもりやすく、蒸れやすい。これは日常においてはもちろんのこと、スポーツ時においても足にダメージを与える大きな要因になる。汗で足の皮が濡れむけやすくなる他、足が滑りやすくなり、ソックスとの問に摩擦が生じるためだ。しかし「C3フィット」が展開するソックスで、使用されている「和くろす」は、吸放湿性に優れており靴の中の蒸れを軽減、はく人に圧倒的 なドライ感を与える。

そんな「和くろす」は、マニラ麻を主原料とする天然のフィラメントファイバーからできている。高品質な紙を特殊機械で糸状に細かくスリットし、その糸を撚ることで完成するが、紙糸は通常の合成繊維よりも固く、海外では技術的に作るのが難しい。日本の撚糸と編み立ての技術があってこそ、安定して高品質な紙糸素材が製造可能なのだ。現在、撚糸は岐阜、編み立ては奈良の専門工場が請け負っている。

紙由来の機能である温度調節や紫外線カット、生分解(地球に還る)、ドライ感、吸湿性、消臭性、軽量性、通気性、温度調節性など多くを備える「和くろす」は、合成繊維を超える多機能さから多くのブランドに採用されている。主なブランドは「ザ・ノース・フェイス」や「エーグル」、「エディー・バウアー」、「プランテーション」などだ。その中でも「C3フィット」はゴールドウインの自社ブランドであり、徹底した“ジャパン・クオリティー”にこだわっているという点で「和くろす」とも親和性が高い。

「C3フィット」が持つ「体の動きへのサポート機能」と「和くろす」の誇る「紙由来の伝統的、かつ新しい機能」。この2つが融合した、ソックスは、圧倒的なドライ性や土踏まずをサポートする縦アーチ、横アーチを備え、下半身のダメージを軽減するというサポート機能を持つ。その他にも、通常のスポーツソックスの約5倍の摩耗強度などを持ち、実際に使用した人の多くがリピー

ターとなっているという。その使用素材、製造工程、そして名前からも“和”の雰囲気を醸し出す「和くろす」と「C3フィット」。両者のタッグにより生まれた多機能ソックスに要注目だ。

 

ソックスのポイント

1. 圧倒的なドライ感

「和くろす」搭載の「C3フィット」ソックスの特徴は何といってもそのドライ性。紙糸だからこそ実現できる機能だ。優れた吸放湿性と独特の肌離れ性が足とソックスの間のベトつきやムレを軽減してくれる。特に雨の日に履くとその機能は顕著で、実際には靴下が濡れているのにその濡れ感や蒸れをほぼ感じない。通常のランニング&トレーニングはもちろんのこと、過酷な環境下でのトレーニングにも臨むことができる。

*187人のユーザーにソックスの体感調査を行ったところ、182人がドライに感じると回答。さらに、「とてもドライ」と回答した80人中、77人が雨天でもドライに感じると回答した。

 

2. 冬は暖かく、夏は涼しい

紙の糸を撚り合わせて作られている「和くろす」は、紙糸どうしの隙問に空気をはらむことにより、冬は暖かく、夏は涼しい。夏物としての爽やかな触感と涼感、冬物としての軽さと保温性を併せ持っているため、通年での使用が可能だ。特に冬のロードランニングは、足の冷えから敬遠してしまう人も 多いだろう。「和くろす」を使用した「C3フィット」のソックスはそういった悩みを解決し、ロードランナーの可能性を広げてくれるはずだ。

 

3. 通常の5倍以上の強度

「C3フィット」のソックスはl足2000 円~(本体価格)と、通常のスポーツソックスよりもやや値が張る。しかし、優れた摩耗強度を持っているため破れにくく、持続的に使用できる。通常 のソックスは500回の摩耗テストのクリアで製品化、スポーツソックスでも1500回ほどのテストクリアで製品化される。しかし、「和くろす」は1万回以上の摩耗テストをクリア済み。通常は破れるようなハードな使用にも耐えることができる。

 

COMMENT

〝ロングランでの足のトラブル・ストレスを軽減〟

足を濡らしても濡れた感覚が少なく、すぐ快適になるので、ロングを走るとき、足のトラブル・ストレスを大いに減らしてくれそうです。泥や水た まりなど普通は避けたくなるトレイルも思わず走りたくなります。

 

〝一足二役の優れたソックス〟

このソックスは薄さと耐久性、さらに快適性を兼ね備えている点が優れていて、スピードを求めるトラックやロード、耐久性を求めるトレイルと、一足で二役をこなしてしまう点が素晴らしいと思いました。

 

 

2018年2月26日(月) WWD 14面

 

 

2018.02.06  

「ニュージーランド・プレミアム・ウール」

セレクトなどで採用広がる 表情、価格の広さに支持

三井物産アイ・ファッション(MIF)が、オリジナルのテキスタイルコレクション「クロスアプリ」で開発した「ニュージーランド・プレミアム・ウール」の人気が高まっている。17年12月に同社が開催した展示会でも1番人気となり、18~19年秋冬で百貨店アパレル、セレクトショップ、SC系など幅広く採用される見込みだ。

ニュージーランド・プレミアム・ウールの特徴は、「オーストラリア産のメリノウールに比ベて白度が高い」ほか、ノンミュールジングである点など。MIFは18~19年秋冬で20品番を揃え、提案を本格化させた。紡毛系の布帛とニット向けの糸開発が中心で、「本来の特性であるしなやかさを打ち出したタイプだけでなく、ハリ、コシを実現したタイプも開発」した。

風合いに加えて、価格帯にも幅を持たせたため、 豊富な販路からの引き合いが強まっている。布帛ではアウター、コートでの採用が進み、ニット糸ではカシミヤを8%複合させたタイプを在庫して糸の提案を始めたが、「顧客の評価が高かった」という。

今回は秋冬向けの開発を進めたが、春夏に向けては強撚タイ プの開発に取り組む考えだ。また、紡績工程から発生する副産物(ノイル)を使ったタイプも「評判が良かった」として る。

MIFが本格的にニュージーランド・プレミアム・ウールを訴求したのは、17年12月に初めて社外で開催した総合展示会。2日間の会期で過去最高となる約700人が来場し、関心を集めた。会場ではODM(相手先ブランドによる設計・生産)サンプル、自社が扱うブランド、「パーテックス」を代表とする機能素材などを発信したほか、「3Dシュミレーションシステム」も提案した。同システムを活用することで、リードタイムやコストの削減につながり、「今後のサンプルの作り方が変わる」と期待している。

布帛、ニット双方で引き合いが強まっている

 

2018年2月6日(火) 繊研新聞4面

2018.01.25  

パーテックス

透湿防水タイプ拡販ねらう

「 信 用 」「 開 発 力 」高 め て

三井物産アイ・ファッョンの機能テキスタイル事業部は、基幹商品の軽量高密度織物「パーテックス」で、主に透湿防水タイプのさらなる開発強化と販路拡大に取り組むとともに、ブランド全体の認知度向上にも改めて力を入れる。

片岡満丸事業部長によると、同素材は1995年の販売開始以来、外貨ベースで一度も減収を経験していない。販路は欧州、米国という二大市場に豪州、ニュージーランド、韓国などを加えた海外向けが9割を占め、日本国内向けは1割程度。

連続増収の要因は、英国発の素材であるため欧州では元々認知度が高かったが、それが全世界的なものになってきたことや、アウトドア市場の世界的な広がり。さらに、品質管理やブランド管理の徹底による「信用」や、継続的に新商品開発に取り組んできたことによる市場ニーズの取り込みも好調継続の要因となっている。

昨年には開発強化の一環として、「カテゴリーが細分化しすぎていた」ことを受けて、カテゴリーの数を整理して、顧客や最終消費者に分かりやすくした。現状のカテゴリーは大きく分けて三つ。ダウン抜け防止軽量高密度織物タイプを「クアンタム」カテゴリーに集約して通気性を持たせた「クアンタムエアー」防水コーティング加工の「クアンタムプロ」をここに包含した。

透湿防水タイプは「シールドプロ」の2分類とし、2重織りタイプは「イクイリブリウム」とした。この3カテゴリーに、リサイクルや非フッ素といった環境配慮型やY型断面など糸からのテクノロジーという横軸の切り口を加えて展開する。

「クアンタムの販路であるダウン用途では確固たる地位を築けている一方、透湿防水タイプはまだまだ弱い」とし、今後はシールドタイプの拡販に力を注ぐ。

用途はレインウエア、スキーウエア、ゴルフウエアなどとなるが、「ライバル素材の存在は大きいが、シェアという点ではまだまだ伸び代がある」として新商品開発を絡めながら「ダウン用途を二つ目の柱に育てる」と意気込む。

ファッションのカジュアル化やアスレジャートレンドの浸透などを受けて、長年の課題である一般衣料向けの拡販を狙うとともに、プロモーション動画やカタログ作成など販促ツールを充実することでさらなる認知度向上にも努める。

 

2018年1月25日(木) 繊維ニュース3面

2018.01.25  

往来

「長く育てることも大切だが、3~4年周期で新陳代謝を図ることも必要になってきた」と語るのは、三井物産アイ・ファッションの川村一成ブランドマーケティング事業部第一室長。「人と同じ物を持ちたくない」志向が、インターネット検索を促してブランドの消費速度を早くしていく。ブランディングの施策を打ちながら輸入卸、顧客の買い付けサポートしてきた同事業部だが、こうした傾向の中でブランドビジネスにとって今後、必要な考え方を見据えて次の一手を打つ。

 

2018年1月25日(木) 繊維ニュース2面

2018.01.19  

欧州ブランドの扱い強化

 多彩なプランで対応力

三井物産アイ・ファッション(MIF)のブランドマーケティング事業部は18~19年秋冬向けで、欧州ブランドの扱いを強化する。インポートの買い付けだけでなく、ダブルネームやオリジナルデザインのOEM(相手先ブランドによる生産)など様々なプランを用意し、顧客への対応力を高めている。(稲田拓志)

18~19年秋冬で扱いを始めたのが、レディスバッグの「ロリステッラ」、レザーグローブの「オメガ」、ストールの「ジビウェア」。いずれも伊ブランドで、ほかにも帽子の「リアーナ」の提案にも着手した。仏ブランドでは、レディスシューズの「マリオントゥフェ」の扱いを開始した。

なかでも期待が大きいのは、ロリステッラで、2万円台(小売価格)という価格帯と、伊製ならではのモダンでスタイリッシュなフォルムにフェミニンな要素を入れたデザインが人気となっている。アブルッツォ州で創業したブランドで、MIFは新作コレクションの買い付けだけでなく、色、ファブリック、ディテールの変更や、一定条件を前提としたOEMも用意している。主力ターゲットは20~40代。「百貨店販路やメーカーなどで非常に評判が良い」という。

オメガは、ラグジュアリーブランドのOEMも手掛ける老舗ブランド。オールハンドメイドとなめしの技術に特徴があり、インポートとOEMの両方で対応。

ジビウェアはフィレンツェのファクトリーブランドで、ストールだけでなくポンチョも提案。リアーナもフィレンツェのブランドで、18~19年秋冬はトライアルで提案している。仏のマリオントゥフェはポルトガル生産で、履き心地が特徴のファクトリーブランド。参考小売価格は1万3000~1万9000円と、デザイン性と価格メリットを両立させている。

同事業部は16年4月、ビー・エム・シーの機能と既存のインポートを担当する人員を合体し、発足した。欧州ブランドの扱いだけでなく、カナダブランドのインポートやロシアブランドの開拓も進めている。

現在、独占輸入販売権を取得している伊のバッグ「バルドーニ」など約10ブランドを扱っているが、単純な買い付け業務にとどまらず、別注対応やOEMなどを組み合わせる形を目指している。今後もアクセサリーなどカテゴリーを広げ、ブランドをさらに拡充する方針だ。

 

       

イタリアのレディスバッグ「ロリステッラ」    フランスのレディスシューズ「マリオントゥフェ」
2018年1月19日(火) 繊研新聞4面

2018.01.17  

ブランドビジネス拡充

輸入卸に加えOEMも対応

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、ブランドインポート事業を拡充する。18秋冬から雑貨ファクトリーブランドを中心に扱いを増やす。輸入卸と買い付け支援だけでなく、取り組み先ブランドの在欧州工場を活用し、製品OEMに対応できるビジネスモデルを展開する。26日まで同社(東京都港区)で18秋冬向け内見会を開いている。

ブランドマーケティング事業部は輸入卸、買い付け支援を主力としてきたが、独占輸入権を持つ伊バッグブランド「バルドーニ」で、MIF が日本で契約するデザイナーを使ったダブルネームやOEMによる日本独自企画のモノ作り提案に取り組みを広げたことで、百貨店アパレルや専業メーカーを開拓。今春夏向けの受注数量が前年同期比4倍になったという。

18秋冬は取り扱うブランドと商品カテゴリーを増やして同様のビジネスモデルを横展開する。内見会ではイタリアの新興バッグブランド「ロリステッラ」や手袋ブランド「オメガ」、ストールやポンチョの「ジビ ウエア」仏シューズブランド「マリオン トゥフエ」などを展開する。

欧州に工場を持ち、著名ブランド向け製品OEM実績を持つファクトリーブランドが中心。輸入卸とともに、日本市場向けの企画アレンジや製品OEMに対応する。

顧客が仕入れ枠を抑制しつつ、目新しい商材に対する要望を高めている。日本に市場を求める欧州ファクトリーブランドと連携し、オリジナル商品を欧州生産で調達できる環境を提案して差別化要素にする。

モノ作りでの連携が可能で、日本の市場の価格に合うブランドを念頭に、今後もブランドを増やす。革小物やアクセサリーなど雑貨をフルラインアップでそろえ、将来的にはアパレル製品の取り組みも目指す。

 

2018年1月17日(水) 繊維ニュース3面

2017.12.28  

「うんこ先生」でウェアや雑貨

三井物産アイ・ファッションは『うんこ漢字ドリル』で、アパレル分野のライセンスビジネスをスタートした=写真。 うんこ漢字ドリルは、全ての例文に〝うんこ〟を使用した小学生向けの漢字ドリル。3月に発売し、累計発行部数は約280万部。学習参考書としては異例のヒットとなり、今年の流行語大賞にもノミネートされた。

三井物産アイ・ファッションは、うんこ漢字ドリルに登場するキャラクター「うんこ先生」をモチーフにしたウェアや雑貨を提案する。既にセレクトショップや百貨店アパレルで採用され、今秋冬の店頭から子供用のタオルやキャップなどが販売されている。話題性だけでなく、新学習指導要領に対応した教材としてブランド力も高く、来年に向けても引き合いが多いという。中高生向けの広がりも見込んでおり、積極的に仕掛ける。サブライセンシーも募集する。

このほど社外で初めて開いた総合展でもアピールした

 

先行する子供服・洋品に加え、女子中高生向けにも広げる

 

2017年12月28日(木) 繊研新聞1面

2017.12.25  

ブランド商材 多彩に紹介

初の総合展は盛況

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、ブランドビジネスで新商材を展開する。欧州の服飾雑貨ブランドを製品OEM/ODMの調達先として活用。今年、話題となった「うんこ漢字ドリル」(文響社)のライセンスを取得し、アパレル製品を展開する。都内で先週開いた総合展で披露した。

ブランドマーケティング事業部が手掛ける。イタリアなど欧州製のバッグやシューズを輸入卸だけでなく、雑貨OEM/ODMの調達先として活用する。

取り扱いブランドの欧州工場を背景に、顧客とのダブルネーム商品を提案するほか、MIFが日本で契約するデザイナーを活用して、日本の独自企画やODMを展開する。

「うんこ漢字ドリル」はアパレル、服飾雑貨向けでMIFがライセンスビジネスを提案する。店頭で取り扱いが既に始まっており、セレクトショップ業態やスポーツ専門店チェーンなどと、キッズ向け衣料やバッグで取り組んだ。

同書籍は小学生が、楽しく集中力を保ちながら漢字の練習ができるよう、例文全てに「うんこ」という言葉を使用した学習書。今年のグッドデザイン賞を受賞するなど話題になった。

総合展はスパイラルホール(東京都港区)で開いた。MIFが総合展を社外で開くのは初めて試み。製品事業のほか、素材、インポートブランドなどMIFが扱うさまざま商材を発信し「業界へ、MIFのワンストップサービスを紹介する機会」(白崎道雄社長)とした。初日、午前中から多くの 顧客が訪れた。

 

2017年12月25日(月) 繊維ニュース2面

2017.12.22  

2018年秋冬シーズンの総合展示会

ファッションWEB情報誌「ファッションスナップ」に掲載されました。

“ファッションデザインの常識を覆す?3Dでサンプル再現するシステムを三井物産IFが導入”

https://www.fashionsnap.com/news/2017-12-22/3d-simulation-system/

 

“ティート トウキョウ岩田翔も参画、生地ブランド「クロスアプリ」展開拡大へ”

https://www.fashionsnap.com/news/2017-12-22/clothapp-17aw/

 

2017年12月22日(金)

2017.12.15  

「クロスアプリ」来秋冬 三タイプに重点

自社一貫で競争力

三井物産アイ・ファッション(MIF)は18~19年秋冬向けに、オリジナルのテキスタイルコレクション「クロスアプリ」で三つのタイプを重点素材に掲げる。「ストレッチ」と「ニュージーランド・プレミアム・ウール」、軽さを表現した「クラウド」の3素材で、「商社間の競争は激化しているが、自社オリジナルの原料、テキスタイルをベースに製品まで一貫で提案することが大事」と見ている。(稲田拓志)

ストレッチで今回、重視するのは「キックバックと伸長率を両立させる」こと。PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維とポリウレタンの双方を、綿やウールでカバリングした糸を使用してテキスタイル化した。PTTとポリウレタンそれぞれの強みを生かすことで、「スーパーストレッチとスーパーリカバリーを実現した」という。梳毛スーツ向けやデニム、チノパン用途などを想定しており、20品番を揃えた。

ニュージーランド・プレミアム・ウールでも20品番を開発した。ニュージーランド産のウールは「オーストラリア産のメリノウールに比べて白度が高い」ほか、「ノンミュールジングであることも特徴」という。加えて「クリンプが強く、バルキーでありながら、柔らかい」とし、コートなどに向けた織物とセーター用の糸も開発した。通常のタイプだけでなく、紡績工程から発生する副産物(ノイル)を使ったタイプも用意した。セーター向けのカシミヤ混はストック対応を予定し、クイックな供給も見据えている。

軽さにこだわったクラウドでは、30品番を開発した。幅広い価格帯を揃えたのが特徴で、主力となるのはポリエステルの中空糸使い。ニュージーランド・プレミアム・ウールとの混紡や綿との複合も企画した。また、ポリビニルアルコール(PVA)を使って軽量化したタイプも打ち出す。

クロスアプリは、MIFが3月に発表した。オリジナルのタグ製作や、SNS(交流サイト)での発信、アパレル、セレクトショップなど顧客との連携も強めている。18~19年秋冬ではマーケットの流れを勘案して、三つのタイプを特に重視することにした。同社は21、22日にスパイラルホールで総合展を開催し、顧客にアピールする。同社の総合展はこれまで社内のショールームで開催してきたが、製品ODM(相手先ブランドによる設計・生産)だけでなく、ブランドのインポート、ライセンス展開など業容が拡大していることもあって、初めて社外での開催を決めた。

2017年12月15日(金) 繊研新聞4面

2017.12.12  

軽量、付加価値羊毛など提案

21日から18秋冬展

三井物産アイ・ファッション(MIF)は18秋冬向け製品OEM/ODMの素材提案で軽量、ストレッチ、付加価値羊毛の開発に力を入れている。軽量アウター地、超伸縮加工糸を使ったパンツやジャケット向け布帛のほか、ニュージーランド産羊毛を採用してコート地や横編み用原料を開発。中高級品からボリュームゾーンまで幅広い価格帯ヘ展開できるモノ作りを進める。21、22の両日、スパイラルホール(東京都港区)で聞く18秋冬総合展示会で披露する。

MIFは、水溶性ビニロン繊維(PVA)を使って加工した綿ギャバジンや羊毛織物などを軽量素材「クラウド」シリーズで展開する。特殊な撚糸手法を活用した中高級品コート向けで採用実績を持つ。付加価値素材に加え、18秋冬ではボリュームゾーン向け軽量コート地の品ぞろえを増やす。中空ポリエステルを綿や羊毛と複合した素材を加える。

ストレッチ素材では30%の伸張回復率とを発揮する糸を使ったパンツ地とジャケット用素材を展開する。ポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維とポリウレタン繊維を芯にした加工糸を、綿カバリングのほか、羊毛やポリエステルなどで加工した糸を5種類ほど共同開発した。デニム、コーデュロイ、モールスキンなど30種類の生地を提案する。

中国で加工し、ASEAN地域のインドネシアやベトナムでも生地を生産。同地域内での一貫縫製につなげることで競争力のあるサプライチェーンにする。

重点戦略素材として羊毛を取り上げるのはMIFでは初の試み。ニュージーランド三羊毛は飼育環境の良さから毛質が柔らかく白度が高い。クリンプが多い特徴があるという。横編み向けにはカシミヤ5%混原料を韓国で紡績し、定番色を含め備蓄サービスを提案する。

織物は同羊毛の落ちわたと複合した素材で価格ニーズにも対応する。中国の生地一貫工場で品質管理を徹底して展開する。ミュールジングをしないニュージーランド産羊毛は動物愛護の観点も付加価値にできる。

今回の展示会は総合展に位置付ける。販路ごとに2回に分けて同社内で聞いていたものを集約し、会場もスパイラルホールに移す。

ファッション衣料の提案に加え、強みのスポーツウエアも披露する。さらにインポート商材、ブランドライセンス事業などの取り組みも展示し、同社の製品ビジネス全体を訴求する展示会にする。

2017年12月12日(火) 繊維ニュース3面

2017.10.31  

「クロスアプリ」 ラボ設立、新段階へ

【商社】三井物産アイ・ファッション「クロスアプリ」 ラボ設立、新段階へ

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、オリジナルテキスタイル「クロスアプリ」の発信で新たなステージに進んでいる。17年春夏向けの投入以来、バリエーションを広げ、当初の9種類から27種類まで拡大。オリジナルのタグを製作し、SNS(交流サイト)での発信やアパレル、セレクトショップといった顧客との連携も強めているが、このほどファッションブランド「ティート・トウキョウ」を運営するキッズコースター(東京)と共同で「クロスアプリラボ」を設立した。 クロスアプリラボがブラディング、デザイン、プロモーションを担う形となり、一層の認知度の広がりに期待している。

クロスアプリは3月に正式にデビューしたMIFのオリジナルテキスタイル。コンフォート、リサイクル、ストレッチ、シンプルケア、スウェットガードといったタイプを続々と開発し、製品ODMで用いている。

当初から様々なシーンでの活用を想定していたが、クロスアプリラボの設立をきっかけに実験の場を広げ、今後の可能性をリサーチしている。イージーケアタイプを用いてカフェのユニフォームを製作したほか、ファッションショーに出演するモデルのガウンをモイスチャータイプで供給するなど「どんなシーンで使用すればよいか」を実験し、次の成長を見据えている。

当初の9から27種類に増やして発信を強めている
2017年10月31日(火) 繊研新聞7面

2017.10.30  

「パーテックス アンリミテッド」が誕生

「パーテックス」がよりファッショナブルに生まれ変わる

1970 年代に英国で生まれた軽量高機能素材 「パーテックス」が、よりファッショナブルに進化して登場した。新ライン「パーテックス アンリミテッド」は、従来の機能素材のように素材からデザイ ンを考えるのではなく、デザインから素材を決めることができる。はっ水や防風といった機能性を持ちつつ、これまでかなわなかった多色展開や、ディテールにこだわったデザインが可能だ。

昨今のスポーツやアスレジャーといったトレンドも後押しし、機能素材への需要は高まっている。一方で、機能素材は生地の特殊性や開発に時聞がかかることから、一般的なアパレルメーカーやブランドが扱いにくいという難点もあった。「パーテックス アンリミテッド」は、こうした課題を解決すべく、アパレルメーカーやブランドが従来持つ生産ノウハウやスケジュールに合わせた供給を可能にした。また色や素材のバリエーションが豊富で、ウイメンズにも使いやすい生地 がそろう。今後はウイメンズブランドにも積極的なアプローチを図る予定で、デザイナーズブランドやセレクトショップを中心にその名は広まっていきそうだ。

RAG&BONE

「機能性に定評のある『パーテックス アンリミテッド』は、常に高い品質を追求する『ラグ & ボーン』の商品に打ってつけ」と話すのはマーカス・ウェインライトCEO兼クリエイティブ・ディレクター。他の機能素材に比べ、ファッショナブルな提案がしやすい点が最大の特長だと話す。「スタイルを重視した服にも、機能性を重視した服にも柔軟に対応できるのが魅力。今後もメンズとウイメンズ両方で使用していきたい」。

FREAK’S STORE

「フリークス ストア」 は昨年秋冬に売出したステンカラーコートが好評で、3シーズン連続で今秋冬も発売した。表地ははっ水効果のある「パーテックス アンリミテッド」を使用。スーツやカジュアルウエアなど、中に着るものを選ばず日常着として愛用できる商品を目指した。「普段使ってもらうためにはどういう仕様がベストかを真剣に考えた」と相馬逸人・商品部企画。

つり革につかまったり、子どもを抱っこしたりしても窮屈に感じないアームの設計や、おしゃれに見えるステッチの太さなど、こだわりを突き詰める上で「パーテックス アンリミテッド」は最適な素材だったという。「機能性が高くても日常着向けに落とし込んだ際に相性が悪い素材が多い。『パーテックス アンリミテッド』はその点、相性 がよく、応用が利きやすい」。ステンカラーコートは今後も定番品として店頭で扱っていく予定だ。

JOURNAL STANDARD relume

「なんといっても仕上がりがかっこいい」と話すのは「ジャーナル スタンダード レリューム」の末吉総一郎・ベイクルーズ レリューム商品総括企画。今春夏に販売したフードブルゾンが好評で、今秋冬は同型とコーチジャケットの2型で「パーテックス アンリミテッド」を使用した。元々、別ブランドで「パーテックス」を使用していたが、高機能素材は日常着にはオーバースペックと感じる部分もあった。機能性がありつつ、おしゃれに見える「パーテックス アンリミテッド」は最近のトレンドにもマッチした素材、と期待を寄せる。「海外の合繊生地など、どうしても上質感があり過ぎたり派手になりがちなものが多い中で、『パーテックス アンリミテッド』は日常的に着られる等身大の服という安心感がある」。

2017年10月30日(月) WWDジャパン20面

2017.10.26  

新進ブランドの成長に貢献

プラットホーム機能果たす

三井物産アイ・フション(MIF)は、新進ブランドを対象としたインキュベーション事業を展望する。同社がプラットホームの役割を果たすことで、参加したブランドが内部経費を抑えながら市場にアピールできる仕組みを作る。MIFも復数のブランドの参加を募って数量をまとめて収益を確保するビジネスモデルとして、その確立と今後に向けた拡大を目指している。

同事業はEコマースを含めた販路の紹介だけでなく、MIFが持つ縫製背景や独自開発素材、プロモーション機能の提供や海外販路開拓のサポートなど新進ブランドが要望に応じてMIFのサービス機能を活用する仕組み。次世代のデザイナーとの今後を見据えた関係作りにも役立てる。

担当する営業統括第一本部第二事業部の倉持薫参事は「市場の成熟化に伴って消費者の好みが多様化し、それを反映して個性を強く打ち出すデザイナーズブランドの人気が高くなっている」との環境認識を話す。

商社にとって、小ロット対応が基本となるこうしたブランドとの取り組みは、大量物流を前提に設備投資や海外進出による生産合理化を徹底して顧客と利益共有してきたこれまでのビジネスモデルが成り立ちにくい。

セレクトショップやSPAなど現在、市場に台頭する業態に見られるように、内部コスト抑制が成長に欠かせない要素となる一方、会員制交流サイト(SNS)などを通じたプロモーションの重要性も高まる中、商社として、新進ブランドの個性的な商品を手頃な価格でアピールできる環境を提供し、複数ブランドが参加できる形でまとめることが「インキュベーション事業の中核を成す考え方」だ。

実店舗での販売予想と連動する予測販売の仕組みを構築するなど消化率を高める仕組みを想定するほか、同事業用の物流倉庫を設けて物流費を軽減、MIFが一括調達して生産管理機能を請け負うなど低コストで運営できるさまざまな機能を想定する。テストセールやオムニチャンネル販売もパルコとの協業で計画しているという。

国内市場が縮小する中、倉持参事は「市場を世界に向ける必要がある」と語り「事業としての将来の刈り取りはそこにある」との意欲を示す。

製品ビジネスの新たな方向性

市場の成熟は、好みの多様化を生む。大量生産・消費を前提としてきた商社の製品ビジネスとは逆の方向だ。こうした中でも収益を確保する製品ビジネスの新たな方向性を、複数の若手デザイナーへ、自社機能を提供する三井物産アイ・ファッショ ン、ODM機能を磨いてきた日鉄住金物産グループのファッションネットに探り、個性化に応える新しいビジネスを追う。

2017年10月26日(木) 繊維ニュース10面

2017.10.25  

2017年秋季総合特集 トップインタビュー

三井物産アイ・ファッション

昨年10月、旧三井物産インターファッションと旧三井物産テクノプロダクツが統合し誕生した三井物産アイ・ファッション。世界にネットワークを持つ三井物産グループの強みを生かし、顧客にのニーズに対応する。アウトドア分野で実績を重ねる高機能素材「パーテックス」で差別化を図るほか、国内繊維のニーズも対応する。

高機能素材、世界に提案

社長 白崎 道雄 氏

-新会社になり1年が経過しました。今後を生き抜くため の独自性をどう打ち 出しますか。

商社としてのトレーディング機能を川上から川 下まで展開するという原点に立ち返り、成長している顧客や分野と仕事をすることです。

原料ビジネスは総合商社のネットワークを生かした地理的な広がりやアプリケーションの開発で商社ならではの機能を発揮できます。ロシア、南米、中東に売り込みたいというニーズがあり、商社が持つ海外の店舗や人脈をフル活用できます。

パーテックスも具体的な当社の独自性です。生地中心の取り組みを、国内外のアウトドアブランドに向けて製品一貫で提案すれば商機が広がるので全社を挙げて取り組んでいます。仕組みの差別化だけでなく、独自性がある製品を打ち出すことの重要性を感じます。スポーツテイストが一つの分野となった今、用途拡大の可能性が広がっており、実際、それを念頭に新たな展開を進め つつあります。

-2 0 1 7年度上半期(17年4~9月)の業績見通しは。

素材や産業・機能資材の輸出・三国間貿易は堅調です。地道なマーケティングが実を結んだからだと考えています。パーテックスはマーケティングを重視した取り組みがブランド力を高め、国内外の有力ブランド向けを固めると同時に海外ハイエンドカジュアルなど新規顧客も増えました。

難燃系アクリルは規制との競争ですが、世界的に規制が強化されていますからニーズは高まっています。それをにらんでスペックインしておいて、いざと言う時に開発した商品やアプリケーションを提案していくことで拡大が可能です。

どの国も安全性に対する意識が高まればハイスペックプロテクションアパレルが生まれてくると思をいます。用途の開発にも力を入れているので、地道な提案を続けていきたいですね。

製品のOEM/ODM は厳しい状況が続いています。市場は縮小するのに競合が減らない状況下でこれまで以上に知恵を絞らなければなりません。ただ、顧客の方から国内縫製にこだわる声が上がってきています。弊社は百貨店アパレルとのお付き合いが長いこともあり、国内縫製工場とのパイプが強い。こういった特徴を打ち出します。

 -統合初年度の課題として挙げられていたインナー、ユニフォームの進捗(しんちょく)は。

海外市場でも、自社で扱うテキスタイルを自社縫製し、欧米向けに納める仕事が出てきました。合繊原料を起点に素材、縫製まで対応するビジネスも国内でできつつあります。最先端の機能素材を求めるスポーツやユニフォーム分野のニーズは、弊社で取り扱う素材とマッチします。成果を出すのはこれからですが、当社の特色は出せていると思います。

-下半期(17年10月~18年3月)に入りました。方針は。

事業環境は厳しいですが、付加価値があるものを伸びが期待できる顧客、分野、プロジェクトに提案していく以外に奇策はないと考えていま す。「なんでもできる」というのは商社としては当たり前で、羅針盤になるような商売をいくつか展開することが大事ではな いでしょうか。まだ具体的には申し上げられませんが、顧客を軸にした戦略と並び、モノ作り、生産の軸足を強化したいとの考えで組織も入れ替えました。厳しい時代は会社を変えるチャンスでもあります。

インポート、ライセンスなどブランド事業は体制ができ、実を取りに行く時期です。業界に話題を提供していきたいと思います。現場は本当に一 生懸命やっています。ただ、発想に凝り固まらず、戦略がこれでよいか客観的に見てほしいですね。

―独自素材群「クロスアプリ」など店頭販売に貢献する機能も積極的に展開しています。

今はマーケティングが大きく変わっています。展示会を聞き、どこかのコンバーターと組むという時代ではなく、まず消費者が先です。消費者の 認知度が高いと顧客が付く。これまでの順番と逆の流れです。例えば、評判の飲食店や、コレクシ ョンのバックヤードのスタッフが着たTシャツが、会員制交流サイト(SNS)で拡散しブームになる。クロスアプリも、効果的に認知を広げる手法が重要になってきます。

25年前のあなたに一言

当時は31歳。名古屋と岐阜地区の製品担当として奔走していた。対中貿易が活発になり始めたころで、92年は年間17回中国へ出張。現地の工場に足しげく通った。ベトナムや欧州の出張も多く、海外出張は延べ120日間に上ったという。当時の自分には「頑張っていますなあ。体に気を付けて」とエールを送った後「走り回ってばかりではなく、もう少し考えて動け、と言いたい」と付け加えた。右肩上がりの時代はがむしゃらでもいいが「厳しい時代こそ戦術の見極めが必要。会社として羅針盤を出さねばならない」。冷静な語り口の中に経営者としての気迫を感じた。

2017年10月25日(水) 繊維ニュース13面

 

 

 

 

2017.10.23  

都会で着るためのダウンジャケット「クオーツ」

ダウン市場で独自のポジションを築くカナダ発ブランドに大手セレクトも注目

三井物産アイ・ファッシヨンは、カナダ発のダウンブランド「クオーツ」と独占販売契約を結び、2017年秋から日本での 販売をスタートした。同ブランドは、ベイクルーズが9月にスタートした自社ECサイト「ボイス フロム ベイクルーズ(以 下、ボイス)」で取り扱っている。「ボイス」は、ショップスタッフやクリエイティブ担当など、本来バイイングしてこなかったメンバー8人が個々の感性で集めてきた句のモノを提案する新しいカタチのECサイト。この“尖った”サイトで販売されていることだけでも、このブランドの可能性が垣間見える。

1997年に創業した「クオーツ」は、2015年にジャン・フィリップ・ロバート社長が経営を引き継ぎ、高いスペックはそのままにタウンユースとして提案。元々、極寒地の調査団や探検隊、航空会社のスタッフジャンパーなど採用されるほど、品質の高さは折り紙付きだ。「ノウハウ、技術、クラフツマンシップなど、カナダの厳しい寒さに対応するために培った豊富な経験がブランドの強み」とロバート社長。アイテムは全てカナダのモントリオールで生産し、カナダ産の650フィルパワーのホワイトダックダウンを採用する。フィルパワーとは、質と重量のことで値が高いほど少量でも暖かい。「街や都会で着るには、ただ 暖かければ良いというわけではない。軽さや動きやすさも必要だし、スタイリッシュなデザイン性も重要。決してオーバースペックにならないようにデザインと機能のバランスを見ながら調整している」と、ダウンは3層構造。生地はラミネート加工を施し、防水透湿機能を備える。カナダ産のフオックスとコヨーテのリアルファーを使いながら、価格帯も8万~10万円に抑えるなど、コストパフォーマンスも高い。

今秋冬に日本で販売するモデルは全8型で、うち1 型はジャーナル スタンダードの別注モデル。全体的にスマートにアップデートしたシルエットに4種類のフィットタイプを用意する。イヌイットの伝統衣装からインスピレーションを得て、フードの頭頂部が尖ったモデルや、裾がラウンドしたモデルもラインアップ。黒、ネイビ一、カーキ、マスタード、ワインレッドなど、都会的なカラーを提案する。

現在はカナダ以外にもフランス、ドイツ、ノルウェーなど世界8カ国で販売している。来シーズン以降は展開型数を増 やし、奥行きを持たせる。日本は世界中に拠点を持つ三井物産アイ・ファッションの情報収集力と販売ノウハウを生かし、認知度向上と販路拡大を目指す。

NEW ARRIVAL

ベイクルーズが「クオーツ」を選んだ理由

「クオーツ」を初めて見た時、スポーツやアウトドアではなく、非常にファッションに寄ったダウンブランドの印象を持った。機能性が高いのはもちろん、エレガント。日本人にとってダウンはファッショ ン。ただ、暖かさを求めるだけではなく、ファッションであることが重要。今後の発展が楽しみであり、なるべく早く世に出して弊社の顧客に訴求していこうと考え早期の決断に至った。今季はECサイトで先行販売(ウイメンズはECのみ)、11月頃からジャーナル スタンダードで取り扱う。(和田健/ベイクルーズ上級取締役)

2017年10月23日(月) WWDジャパン20面

2017.10.20  

高機能中わた「プリマロフト」

バリエーション増やす フリース生地の輸入も開始

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、高機能中わた「プリマロフト」のバリエーションを広げている。高い断熱性能を持つ「プリマロフト・エアロジェル」の発信を強めているほか、ファッション用途向けの「コレクション・バイ・プリマロフト」ではネームと下げ札を一新した。また、18~19年秋冬からはプリマロフト使いのフリース生地の提案もスタートさせている。 プリマロフトは、87年に米国アルバニーが米軍向けの中わたとして開発したのが始まり。高い保温力と撥水(はっすい)力、柔軟性と圧縮性を兼ね備えた高機能ポリエステルの中わたとして知られている。米国は、新たな視点で開発したものを「クロスコア」として提案しているが、エアロジェルはこの代表的な例。エアロジェルは防寒用ブーツの中敷や、アウトドアウェアの携帯電話用ポケットでの使用を想定している。MIFでは本国と連携しながら、今後も新商品を積極的に導入する方針だ。

MIFは中わたとしての供給に加えて、15年秋冬からプリマロフトの特徴を生かしたテキスタイル「プリマロフト・パフォーマンスファブリック」の供給も本格化させた。18~19年秋冬でも、プリマロフト・パフォーマンスファブリックの一環として、米国が開発したフリース生地の販売をスタートさせるほか、日本でもファッション向けテキスタイルの開発を推進している。

2017年10月20日(金) 繊研新聞4面

2017.10.18  

高密度織物「パーテックス」をリブランディング

消費者へのアピール強化

三井物産アイ・ファッション(MIF)は18~19年秋冬向けから、高密度織物「パーテックス」のリブランディングに着手した。ロゴや下げ札の刷新に加えて、サブカテゴリーを六つに集約する。「より消費者に分かりやすいブランドに育てる」(奥田誠関西支社営業統括第二本部機能テキスタイル事業部副事業部長兼第二室長)方針で、ホームページも一新した。(稲田拓志)

パーテックスの販売は輸出が順調で、国内もライフスタイルブランド向けの「パーテックス・アンリミテッド」が貢献し、安定したビジネスとなっている。リブランディングを機に、今後さらにプロモーションを強化する。

パーテックスは79年に英国で開発された素材で、05年に三井物産が商標と特許を取得した。長年、三井物産テクノプロダクツ(MBT)が販売してきたが、MBTと三井物産インターファッション(旧MIF)が16年10月に統合したことで、現在は現MIFの営業統括第二本部が扱っている。今回、リブランディングを開始したのは、サブカテゴリーの細分化が進んだことで、ブランドイメージが伝わりにくくなっていると判断したため。消費者に向けたブランディングが「これまで以上に重要」という点も背景にある。

軽量で耐久性に優れたソフトな高密度シリーズ「クァンタム」では従来、重量ごとに五つのカテゴリーとしていたが、クァンタムと通気性に優れた「クァンタム・エアー」、極薄コーティングを施した「クァンタム・プロ」の3カテゴリーにした。透湿防水シリーズの「シールド」はシールドと、より軽量な「シールド・プロ」の2カテゴリーとし、これら五つに加えて、特殊な二重織りシリーズの「エクイリブリウム」の合計六つをサブカテゴリーとして発信する。六つのサブカテゴリーに対して、D字型断面糸を使った「ダイヤモンド・フューズ」、超撥水(はっすい)の「スーパーDWR」といった五つの技術を組み合わせる形で提案する。

パーテックスの販売先は有力スポーツ、アウトドアブランドが中心で、輸出に強みを持っているが、カジュアル分野に向けた「パーテックス・アンリミテッド」の国内販売も拡大している。ファッションシーンでスポーツテイストの人気が継続していることがあり、「今年は取引先が倍増のペース」となっている。テキスタイルでの販売だけでなく、MIFの製品部署との連携も重視している。

新たに使用するロゴ。ホームページも刷新した

2017年10月18日(水) 繊研新聞4面

2017.10.17  

「パトリック・ダブルスラッシュ」

三井物産アイ・ファッション「パトリック・ダブルスラッシュ」

                         スポーツする時間、しない時間の境界に

三井物産アイ・ファッション(MIF)は18年春夏、シューズブランド「パトリック」のアパレルライン「パトリック・ダブルスラッシュ」をデビューさせる。シューズを企画・販売するカメイ・プロアクトとライセンス契約を結び、ウェアやアクセサリーを企画する。セレクトショップへの供給を想定しており、伊澤良樹氏をディレクターに迎え、カットソー、ソックスなど60型を揃えた。 パトリック・ダブルスラッシュのコンセプトは「スポーツをしている時間とスポーツをしていない時間の境界で着られる服」。春夏はフランスに親しみのあるスポーツに着目し、秋冬はウィンタースポーツを通してフランスのアウトドアライフを表現する。

タグや下げ札は新たに作成し、縫製は日本。ダブルスラッシュ・アイコンをあしらったカットソーが代表的なアイテム。トップ8500~1万1000円、ボトム1万3000~1万5000円、アクセサリー2000~1万5000円。セレクトショップには卸だけでなく、デザインを共同企画するODM(相手先ブランドによる設計・生産)も検討する。 MIFはアパレルラインの投入により、パトリックブランド全体の認知度向上を目指す考え。アパレルでイメージを強く発信することで、シューズ販売との相乗効果を見込んでいる。この一環として、シューズの直営店でのアパレルラインの販売も計画している。

                

赤が目を惹くタグや下げ札はオリジナルで作成した      ダブルスラッシュ・アイコンをあしらったカットソーがキーアイテム
2017年10月17日(火) 繊研新聞11面

2017.10.05  

「パトリック・ダブルスラッシュ」

MIF「パトリック・ダブルスラッシュ」 若年層顧客取り込む

18春夏コレクション披露

三井物産アイ・ファション( MIF )は18春夏に始める「パトリック・ダブルスラッシュ」ブランド事業で、若年層の取り込みを狙う。会員制交流サイト(SNS)なども活用した認知度向上で卸先を増やし、将来的にはショッピングセンター(SC)やセレクトショップの有力ブランドとのコラボレーションも想定する。初披露となる展示会を6日まで同社(東京都港区)で開いている。

同ブランドは、シューズブランド「パトリック」のアパレルライン。国内商標権を持つカメイ・プロアクト(東京都港区)と提案して立ち上げる。

シューズの購買層が40歳前後以上と高くなっており、ヤングレディースを中心とした若年層を取り込むブランドの再構築策として、MIFがカメイ・プロアクトに提案した。「スポーツをしている時間と、スポーツをしていない時間の境界で着られる服」をコンセプトにMIFが企画。国産素材、国内縫製のモノ作りで卸事業から始める。

ブランドコンセプトを発信しながら販路を広げると同時に、SNSを通じた訴求に力を入れる。ブランドのホームページは既に立ち上げた。将来的にはSCブランドとセレクトショップ販路へのライセンスビジネスやコラボレーションに結び付けて事業を拡大したいとの考え。

18春夏コレクションは、ダンボールニットを使った柔らかい着心地のカットソーが主力の構成。サッカーのゴールキーパーをモチーフにした。シーズンごとにテーマとするスポーツ競技を変えて企画する。秋冬商材では布帛アウターも加える。

展示会後も同社のショールームで披露して顧客を集める。

2017年10月5日(木) 繊維ニュース4面

2017.09.20  

「パトリック・ダブルスラッシュ」提案

MIF アパレルブランド立ち上げ

三井物産アイ・ファッション(MIF)は仏シューズブランド「パトリック」を展開するカメイ・プロアクト(東京都港区)と提携し、同ブランドのアパレルラインを立ち上げる。18春夏向けから「パトリック・ダブルスラッシュ」を、企画か ら卸販売まで手掛ける形で始める。最初の展示会を10月4~6日にMIF(東京都港区)で開く。

カメイ・プロアクトとライセンス契約した。MIFが企画・生産・販売する。スポーツをしている時間としていない時間の境界で着用できる服がコンセプト。ダブルスラッシュをブランドアイコンにして「クラシック」「ミニマル」「テクニカル」を要素に、普遍的で最小限ながら技術を取り入れたモノ作りを進める。

シーズンごとにテーマとなるスポーツ種目を設定し、最初のシーズンはサッカーをコンセプトにゴールキーパーに着眼した。トップスは8500~1万1千円、ボトムス1万3千~1万5千円。アクセサリーは2千~1万5千円の価格構成。

2017年9月20日(水) 繊維ニュース3面

2017.09.20  

「パトリック」のアパレルライン

「パトリック」のアパレルライン 18年春夏から販売

三井物産アイ・ファッション(MIF)は18年春夏から、「パトリック」のアパレルライン「パトリック・ダブルスラッシュ」の販売を開始する。シューズを販売するカメイ・プロアクトと提携し、メンズ、レディスのウェアとアクセサリーを扱うもので、販路はセレクトショップを想定している。

パトリックは125年前に西フランス・プゾージュ村で誕生したブランドで、18年には日本進出40周年を迎える。パトリック・ダブルスラッシュのコンセプトは、「スポーツをしている時間とスポーツをしていない時間の境界で着られる服」。クラシック、ミニマル、テクニカルをデザイン要素として開発する。小売価格は、トップで8500~1万1000円、ボトムで1万3000~1万5000円、アクセサリーで2000~1万5000円。

アイテムはメンズ、レディスのウェアとアクセサリーを予定している

2017年9月20日 繊研新聞1面

2017.09.11  

気鋭ブランドと協業テキスタイルの新プロジェクト

三井物産子会社が気鋭ブランドと協業テキスタイルの新プロジェクト

三井物産子会社で繊維・アパレル事業の中核会社、三井物産アイ・ファッションは司社のテキスタイルブランド「クロスアプリ」で、「ティート トウキョウ」を手掛けるキッズコースターとの協業をスター卜する。両社は「クロスアプリラボ」を設立し、キッズコースターが「クロスアプリ」のブランディングからデザイン、プロモーション、SNS戦略の立案と実行までを、三井物産アイ・ファッションがテキスタイルの開発を行う。

「クロスアプリ」は今年3月にスター卜した三井物産アイ・ファッションのテキスタイルブランドで、アプリやウェブサイトを通じ、エンドユーザーにダイレクトにテキスタイルの機能や特徴を伝えることで、テキスタイルの納入先であるアパレルやリテーラーを支援する狙いがある。

キッズコースターは、東京の人気ブランド「ティート トウキョウ」のデザイナー、岩田翔と滝沢裕史の2人が代表を務める。「クロスアプリラボ」では、飲食店や家具工房、イベント制作現場、林業などのシチュエーションに特化した架空のコンセプトブランドを年内に発表。三井物産アイ・ファッ ションはそうしたシチュエーションに適した機能性テキスタイルの開発を行い、企業とのコラボレーションも仕 掛けていく。

2017年9月11日(月) WWD19面

2017.08.23  

現地素材開発を本格化

婦人カジュアル用も視野

【ホーチミン=石川亮】三井物産アイ・ファッション(MIF)はベトナムで素材開発に力を入れている。

担当人員を三井物産のベトナム現地法人に置き、ベトナム北部エリアに広げる縫製拠点に合わせてスポーツ向け定番品、ユニフォーム向け独自素材などの開発を進める。婦人ファッション向けでもロットを見込みやすい分野を念頭に取り組む方針。同国縫製の現地素材比率を3年以内に現状に比べて倍以上に抵大する。

MIFにとってベトナムはチャイナ・プラス・ワン地域の最重要拠点。ハノイを中心とする北越エリアでスーツを始め、スポーツウエアを生産し、ボトムスの生産ラインも拡充している。

素材、縫製の一貫生産に対する要望が高まる中、素材の現地調達を重視し、同分野に精通した人材を4月から置いている。人口が多く、外資系企業の進出も盛んなベトナムの優位性を活用する。ホーチミン周辺の南部で、紡績から染色加工まで一貫対応できる現地の韓国系、台湾系メーカーを中心に取り組む。

得意とするスポーツウエア向けではある台湾系企業との従来の取り組みを織り・編みで深掘りする。ユニフォームアパレル向けでは韓国系企業と独自開発を進めている。ボトムス用の綿複合品やストレッチ素材、スポーツ向けの合繊タフタや丸編みの定番品では、ある程度の基盤が整うとみる。

ファッション向けでは婦人カジュアル衣料用素材を、比較的にロットを見込みやすい分野として、今後を見据えた開発課題の一つに挙げる。日本のMIFの営業部署と連携し、現地パートナー企業の開発意欲に働き掛けながら、差別化できる素材を創出する。

2017年8月23日(水) 繊維ニュース3面

2017.08.22  

キッズコースターと共同で「クロスアプリラボ」設立

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、ファッションブランド「ティート・トウキョウ」を運営するキッズコースター(東京)と共同で、「クロスアプリラボ」を設立した。今後、クロスアプリラボがMIFのオリジナルテキスタイルコレクション「クロスアプリ」のブランディング、デザイン、プロモーションを担う。

クロスアプリは、MIFが17年春夏向けから投入したテキスタイルコレクション。コンフォートやストレッチ、リサイクルなどマーケットニーズを反映した各タイプを揃え、18年春夏向けでは27種類に拡充している。これまでは自社でブランディング、プロモーションを手掛けてきたが、キッズコースターとラボを設立することで外部のノウハウも活用。クロスアプリラボは、テキスタイルの機能性を生かしたシチュエーション特化型のブランドデザインの開発なども推進する。

具体的には、飲食店や家具工房のユニフォーム、作業着などを想定しており、イベント製作現場や林業といった職業に応じたテキスタイル開発とデザイン提案にも着手する。

キッズコースターは14年の設立で、ティート・トウキョウの運営だけでなく、ブランドビジネスのノウハウを生かしたデザイン、プロモーション、マーケティングなど総合的なブランディング業務を手掛けている。また、インターネット、SNS(交流サイト)を活用したマーケティング、デジタルプロモーションにも強みを持っている。

2017年8月22日(火) 繊研新聞4面

2017.08.21  

クロスアプリラボ開設

MIF、キッズコースターと

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、独自素材群「クロスアプリ」の展開で、デザインやブランディングを得意とするキッズコースター(東京都渋谷区)と「クロスアプリラボ」を設立する。MIFが生地開発を担い、クロスアプリのブランディング、プロモーション、ソーシャル・ネットワーキング・サービス戦略の立案と実行をキッズコースターが手掛ける。

クロスアプリは、素材をカテゴリー別にサイン化している点が特徴。消費者が素材からブランドや服選びをできるようにする取り組み。

クロスアプリラボではこうしたカテゴリー分けを生かし、それぞれのシチュエーションや用途に適した機能素材とそれを用いたデザインを開発、設計、提案する。

2017年8月21日(月) 繊維ニュース3面

2017.07.20  

「ポール・スチュアート」公式サイトを刷新

三井物産アイ・ファッションは18日、米国ブランド「ポール・スチュアート」のオフィシャル・ウェブサイトをリニューアルした。

これまで紹介してきた店舗や商品の情報だけではなく、ニューヨークや東京のトレンドスポットの紹介、時代をリードするキーパーソンへのインタビューなど、ポール・スチュアートのフィルターを通した「上質なライフスタイル情報を発信するメディアサイトを目指す」。今後は店頭とウェブサイトを連携させた各種イベントを開催するなど、ウェブサイトをさらに充実させる。

「ポール・スチュアート」 公式サイトから

2017年7月20日(水) 繊研新聞4面

2017.07.07  

快適素材を中国以外で生産

SC向けの製品企画提案

三井物産アイ・ファッションはショッピングセンター( S C )向けの製品OEM/ODMで中国以外の活用度を高める。中国などで開発、生産管理した付加価値素材を、関税免除を目的にミャンマーやパングラデシュで縫製する生産網を提案する。

トレンド商材か低コストで供給して顧客の要望に応える。今日7日まで同社(東京都港区)で 「 2 0 1 8年春夏総合展V O L.2 」を開いている。トレンド分析を基に製品サンプル約6 5 0点を企画した。Tシャツ1 900~2900円、シャツ・ブラウス3900円、アウター1万円以下などで提案する。S C業態価格帯に合うモノ作りをカンボジア、ミャンマー、バングラデシュで進める。布南アイテムでインド縫製にも着手する。それらの中でも、軽製1工程のみで関税が免除される後発発展途上国( L D C )特恵適用国での生産に注力するデザインだけでなく、素材の 付加価値向上に対する要望が顧客から高まっているためだ。イージー ケア、ストレッチ、独自プリント柄対応素材の開発に注力し、特にイージーケアの打ち出しはポリエステル100%や複合素材をツイル、サッカー、ドビーなど表面感の品ぞろえを幅出しした。中国での素材開発のほか、パキスタンで紡績した綿をバングラデシュで編み立てる綿横編み生産も按露した。

素材ブランド「クロスアプリ」で展開する消費者向け付加価値訴求の仕組みと合わせた提案で、店頭販売に貢献して新規、 開拓につなげる。話し込みの土台となるスタイル提案はシャツ、ブラウス関連が100点を占めるなど力を入れた。ガワンタイプ、シャツワンピースなど膝下丈までシルエットが広がる。ベイズリー柄、レース使い、刺しゅうなどビンテージ感を打ち出す装飾の多いファッションも18春夏の傾向とみる。

2017年7月7日(金) 繊維ニュース3面

2017.07.07  

SC販路向け製品ODMで機能素材強化

シャツ系アイテム重点

三井物産アイ・ファッションはSC系販路向けの製品ODM(相手先ブランドによる設計・生産)で、機能素材の打ち出しを強めている。デザイン面ではシャツおよびシャツから派生したアイテムを重点としている。比較的安価なゾーンを対象とするため、小売価格で1万円を切るアウターも充実している。(稲田拓志)

同社はこのほど18年春夏向けの展示会を2回に分けた。6月に開いたパートⅠでは百貨店アパレル、セレクトショップ向けを中心に提案したが、5~7日に開いたパートⅡはSC系販路向けでカジュアルが中心。パートⅠでもオリジナルのテキスタイル「クロスアプリ」を大きく打ち出したが、パートⅡでも「顧客の機能素材に対するニーズが強い」ことから、クロスアプリのストレッチ、シンプルケア、カポックの三つを柱に構成した。

デザイン面ではシャツのバリエーションを広げたのが特徴で、シャツワンピース、ガウンのようなシャツアイテムなどを提案した。テキスタイルはプリントや加工を多用しており、ビンテージ調を表現している。パートⅠに比べて、パートⅡの顧客は安価なゾーンが中心のため、アウターでも小売価格で1万円を切るサンプルを揃えた。価格メリットを実現するため、中国縫製が主力のパートⅠに対して、パートⅡではミャンマー、カンボジア、バングラデシュ縫製などを活用している。

18年春夏向け展示会パートⅡ(5~7日)

ベトナムで生産強化

三井物産アイ・ファッションは、ベトナムでの機能を強化している。ハノイとホーチミンそれぞれに駐在員を配置し、ハノイ周辺ではスポーツウェア、紳士重衣料の生産を充実。ホーチミン周辺ではニットカジュアルの生産を強めている。素材調達と開発も推進し、「ベトナムでの原料から製品までの一貫体制を強化」している。

三井物産グループは以前からベトナムを活用したスポーツウェア、メンズスーツの生産で強みを発揮している。両アイテムは主にハノイ周辺で生産体制を確立しており、2~3年前からボトム単品の生産ラインを集約しながら、ホーチミン周辺ではセレクトショップ向けのニットカジュアルの生産にも注力してきた。

ベトナムでの製品調達は日本向けを主力としているが、ロシア、米国、イタリア向けの輸出も開拓中で、欧米向けに対応する素材開発も進めている。

今後の重点戦略は原料、素材の強化を挙げている。優遇関税を活用するためには「一貫調達の拡大は必須」とし、素材開発では台湾系や韓国系企業との共同開発に注力する。台湾系企業とは合繊、スポーツ向けを中心に開発、韓国系企業とは綿複合、ポリエステル・レーヨンを中心に開発する。アイテムでは強みとするスポーツウェア、メンズスーツに加えて、カジュアルやユニフォームを拡大する考え。

2017年7月7日(金) 繊研新聞4面

2017.07.05  

「クオーツ」と独占販売契約

カナダ発のダウンブランド

三井物産アイ・ファッションはこのほど、カナダ発のダウンブランド「クオーツ」と独占販売契約を結んだ。極寒地のカナダの調査団や探検家、航空会社などから高い信頼を得続けているダウンジャケットブランドが日本に上陸する。

クオーツは1997年に創業。ダウンには高品質なケベック州や草原地帯のカナダ産ホワイトダックを使用し、ほほ全てのアテムをケベック州のモントリオール周辺で製造 する。クオーツの商品は全体的にスマートなシルエットが特徴でウイメンズはスリム、セミスリム、リラックスの3タイプ。メンズはこれらにエクスペディションを加えた4タイプとなる。価格帯は8万~10万円前後となる予定。シンプルでミニマルなデザインバランスは、他のブランドにはない特徴で、30~40代のブァッション感度の高い人を顧客に持つセレクトショップを中心に展開する。今後はメディアや会員制交流サイト( S N S)を通じて情報や世界観を発信する。

2017年7月5日(水) 繊維ニュース3面

2017.07.05  

カナダ「クオーツ」の独占販売権を取得

三井物産アイ・ファッションはこのほど、カナダのダウンジャケットブランド「クオーツ」の独占販売権を取得した。30~40代の顧客を持つセレクトショップ販路を中心に供給する。今後、メディアやSNS(交流サイト)を通じて発信する。

クオーツは、97年に誕生した。ほぼ全てのアイテムをケベック州モントリオール周辺で製造し、ダウンはケベック州や草原地帯のカナダ産ホワイトダックを使用している。小売価格は8万円から10万円前後を予定。全体的にスマートなシルエットが特徴で、ウイメンズはスリム、セミスリム、リラックスの3タイプ、メンズはこれらにエクスペディションを加えて4タイプを揃えている。

スマートなシルエットが特徴の「クオーツ」

2017年7月5日(水) 繊研新聞4面

2017.07.03  

カナダ発のダウンブランド「クオーツ」が日本上陸

極寒地で高い信頼性を得続ける質実剛健なダウンジ‘ャケットがブランドを刷新して登場

三井物産アイ・ファッションはカナダのダウンジャケットブ ランド「クオーツ」と独占販売契約を結び、2017-18年秋冬シーズンから日本で販売を開始する。全体的にスマートな シルエットが特徴で、ウィメンズはスリム、セミスリム、リラックスの3フィット。メンズはこれらによエクスペディションを加 えた4フィット。価格帯は8万~10万円前後となる。

クオーツは1997年に創業し、ほぼ全てのアイテムの製造を ケベック州のモントリオール周辺で行う。ダウンはケベック州や草原地帯のカナダ産ホワイトダックを使用。その品質の高さから、極寒地の調査団や探検隊、航空会社のスタッフジャンパーなどを手掛けてきた。15年にジャン・フィリップ・ロバートに経営が引き継がれると、高いスペックはそのまま に、シルエットをスリムにしてタウンユースとしての提案を開 始する。

三井物産アイ・ファッションの加藤秀史・営業統括第三本部長は「日本には10万円前後の価格帯のダウンに対する需要がある。『クオーツ』の質実剛健なモノ作りと、シンプルで ミニマルなデザインのバランス感は、他ブランドにはない特徴だ。ダウンジャケットは激戦区だが、独自のポジションを築けると思っている。30~40代中心のファッション感度の高い顧客に、しっかりと届けていきたい」と語る。販路はジャーナル スタンダードやベイクルーズのECサイトなど、大手セレクト系が中心。今後はブランドの知名度を高めるた め、メディアやSNSを通じて情報を発信する予定だ。また三井物産アイ・ファッションの生産力を生かし、日本国内の素材を使用したショップ別注モデルも視野に入れる。「世界各国のまだ知られていないブランドを通じて、その国の文化から生まれたファッションを知ってもらいたい。われわれは世界各国に三井物産の支店を持っているので、その強みを生かして世界中の面白いファッションを発信していきたい」。

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”これまで培 ってきた モノ作りをタウンユースとして普及させたい”

ジャン・フィリップ・ロバート/クオーツ社長

以前はブランドのビンテージ品を販売するビジネ スを行っていた。当時から自分でラグジュアリーな アイテムを作りたいと考えていて、偶然、クオーツが 経営者を探していることを知った。

「クオーツ」には、カナダの厳しい寒さに対応するためのノウハウ、技術、揺るぎないクラフツマンシップがある。製造の過程 をモダナイズした り、サイジ ングをスマートに変えたりすることで、タウンユースのダウンブランドとして生まれ変わ らせることができると考えた。寒さから身を守るということを前提 にしながらも、イメージビジユアルなどで日々の生活になじむアイテムとして訴求していきたい。現在8カ国で販売しており、カナダ国外の売り上げは約30%。今後はもっとこの国外需要を伸ばしていきたいので、ファッション感度の高い日本は、とても重要なマーケットだと考えている。

2017年7月3日(月) WWDジャパン18面

2017.06.28  

プリント製品でポルトガル生産拡大

現地生地メーカー、縫製企業活用

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、プリント製品のポルトガル生産を拡大する。現地プリント生地メーカー、縫製企業を活用し、日本向けにワンピースなどを供給する仕組みで、17年春夏向けから着手した。「独特の色や柄が受けて、好評」なため、18年春夏向けでさらに強化する。

生産は、プリント生地がアダルベルト、縫製はフロダモーダ。アダルベルトはインクジェットプリントを得意とし、毎シーズン100~200の新柄と生機(きばた)を提案している。フロダモーダは自社ブランドのほか、欧州向けのOEM(相手先ブランドによる生産)を手掛ける布帛縫製工場で、自社デザイナー、パタンナーも抱えている。ロットは1型300枚が基本で、ODM(相手先ブランドによる設計・生産)も行っている。

三井物産アイ・ファッションはポルトガル生産について「製品コストは日本と中国の中間で、小ロット対応も可能」とするほか、「欧州のSPA(製造小売業)やブランドへの供給で培った高い提案力、短サイクルでの生産体制」もメリットにあげている。18年春夏向けでは、ワンピースやキャミソールなどレディスウェアの提案を前面に出している。

2017年6月28日(水) 繊研新聞4面

2017.06.27  

販売に貢献するサービス提案

「クロスアプリ」が好調

三井物産アイ・ファッ ション(MIF)は独自素材を店頭販売、需要喚起に貢献する仕組みと組み合わせて展開することで顧客との取り組みを深めて行く。

MIFの「クロスアプリ」は、機能など素材の特徴ごとに20以上のサブカテゴリーに分類して展開する独自素材群。顧客向けのみならず、最終消費者向け情報発信ツールとしても活用できる点に最大の特徴がある。

素材の機能を分かりやすいサインと簡潔なメッセージで表現し、インターネットを活用して消費者へ直接情報発信することで、素材を購入動機にできるようにする取り組み。顧客アパレルブランドの製品のタグにはクロスアプリの各サブカテゴリーをサイン化したタグを下げ、店頭販売につなげる。素材を販促サービスと組み合わせ店頭販売に貢献させる付加価値機能として開始した。

同社によると、クロスアプリを起点とした取り組みは「想定以上の反響を呼んでいる」という。複数のサブカテゴリーが採用され、スタートとなった17春夏ではタグの発効枚数が初期に想定した規模の8倍に達したとい う。

クロスアプリを採用したブランドをインターネットで発信していること、取り組み先の製品企画力との相乗効果で追加タグ発注の依頼もあるな ど、狙い通りの循環を生 み出している。

ベースとなる素材開発では、18春夏向けでストレッチ性やイージーケア性など消費者のニーズが強い快適機能で掘り下げるなど強化するとともに、縫製面もオペレーションを磨き、モノ作り基盤を固める。同時に、こうしたマーケティングサービスも新たな手法を提案して行く考え。店頭販売への責献までサービス提案を踏み込んでいくことで、顧客との取り組み深耕につなげる。

2017年6月27日(火) 繊維ニュース8面

2017.06.23  

クロスアプリの発信強化

18年春夏向けは27種類に

三井物産アイ・ファッションは、オリジナルのテキスタイル「クロスアプリ」の発信を強めている。クロスアプリは3月に正式にデビュー、マーケットニーズを反映して開発した27種類の素材を揃えている。テキスタイルの特徴をアイコンで分かりやすく表記したほか、オリジナルのタグを製作。SNS(交流サイト)での発信やアパレル、セレクトショップといった顧客との連携も強化し、市場に浸透させる考えだ。

クロスアプリは17年春夏向けから投入した。当初はコンフォート、リサイクルといった9種類だったが、18年春夏向けでは、ストレッチ、シンプルケア、カポック、スウェットガードの四つを加え、27種類まで広がった。「テキスタイルの特徴が分かりやすいと洋服選びがぐんと快適になる」として、顧客に提案している。すでに採用したアパレル企業からは「リピートが相次ぐ」など、ブランディングに手応えを感じている。

このほど開いた18年春夏向けの製品OEM(相手先ブランドによる生産)展でもクロスアプリを前面に出し、サンプルを作成した。特に軽量感、エアリーな素材群を集積したクラウド、今まで以上の伸長率と回復率を持たせたストレッチ、手入れが簡単なシンプルケアを重点的に打ち出した。

同社は「製品OEMで重要なのは素材の発信」と見ており、引き続き提案を充実する方針。クロスアプリ以外では、スポーツ向け高密度織物「パーテックス」で、ファッション用途の「パーテックス・アンリミテッド」の提案を強めている。パーテックスの高い知名度を生かしながら、カジュアル向けに落とし込んでおり、市場でスポーツとファッションの融合が進んでいるため、アピールを強める。

分かりやすいアイコンで素材特性を表現している

2017年6月23日(金) 繊研新聞4面

2017.06.22  

消費者起点で快適素材提案

ストレッチなど深掘り

三井物産アイ・ファッションは春夏向け製品OEM/ODM提案で春夏シーズンに適合する快適機能を軸に素材の打ち出しを重視する。独自素材ブランド「クロスアプリ」の中でストレッチ、イージーケアを取り上げ、製品企画と絡めて開発を深掘りした。高機能テキスタイルも「パーテックス」シリーズのカジユアル向けラインを拡充して提案。23日まで同社(東京都港区)で「 2 01 8春夏総合展示会VOL. 1」を開いている。

消費者ニーズを起点に、春夏衣料で要望が強いストレッチ、イージーケア機能の開発をクロスアプリシリーズで掘り下げた。ストレッチ性では、ポリウレタン繊維とポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)繊維に、さらに綿や羊毛を加工する、天然繊維の風合い、見映えを持ったストレッチ素材を開発した。ボトムス用厚地 織物だけでなく、丸編みや春夏シーズンを意識した薄手タイプもシャツ、ボトムス向けに訴求する。

タイトシルエットのほかボリューミなアイテムでの採用が着やすさに大きく影響する」として、製品企画で提案。イージーケアではポリエステル使いで綿や麻など天然繊維調のモノ作りを進めた。軽量素材の開発も重視し、エアリーな風合いを特徴とする「クラウド」シリーズで、天然中空繊維カポック使いの商材を訴求する。快適機能を天然繊維、天然繊維調合繊で表現する打ち出しでまとめた。

クロスアプリの最終消費者向け素材情報発信機能と組み会わせ、需要喚起によって店頭販売に貢献する顧客との取り組みにしていく。アウトドア、スポーツウエア向け透湿防水高機能テキスタイルであるパーテックスもカジュアルラインの「パーテックスアンリミテッド」で提案に注力した。ストレッチ素材、天然繊維の見映えを持つ素材、中肉素材のラインアップをファッシン衣料用製品企画に取り入れている。

同社は7月上旬にも駅ビルやショッピングセンター向けの総合展示会VOL 2を開催する。

2017年6月22日(木) 繊維ニュース2面

2017.05.17  

香水、コスメティックの輸入開始

アイビシ・トレーディングと組み欧州4ブランド

三井物産アイ・ファッション(MIF)は、香水やコスメティックのインポートを開始した。セレクトショップなどの顧客の間で関心が高まっていることが背景。フランス、イタリア、英国の4ブランドを扱う。

フレグランスでフランスの「イストワール・ド・パルファム」「アンニュイ・ア・バリ」、イタリアの「ウェルミ」。フランスの2ブランドは一部の有力セレクトショップで販売され、人気という。

英国からは、ナチュラルコスメ「アンドレア・ガーランド」の輸入に着手した。アイコンはリップバームで、使用後の容器は小物入れとして使えるデザイン性の高さも特徴だ。ハンドメイドの英国製で、バスソルトも人気。

これらの輸入販売の開始にあたり、化粧品の輸入と製造販売に強みを持つアイビシ・トレーディング(神戸市)と協業した。アイビシ・トレーディングは、セレクトショップや百貨店向けの販売で実績が豊富だが、「MIFと組むことで、販売先の拡大が期待できる」として協業を決めた。

フランス「イストワール・ド・パルファム」。デザイン性に優れ、インテリアとしての活用も

2017年5月17日(水) 繊研新聞11面

2017.04.25  

2017春季総合特集

三井物産アイ・ファッション 社長 白崎 道雄氏 経営難度高まる時代に商社の総合力 17年度はシナジー発揮元年

消費者の購買行動が多様化し、経営の難度が高まっている。その中でこそ商社が総合力を発 揮し、顧客の抱える課題解決に貢献する手法があると三井物産アイ・ファッションの白崎道雄社長は強調する。ブランド、素材各事業のグループ会社が統合し、事業領域を広げて本格的シナジー創出に取り掛かる2017年度。インポート事業の幅出しと素材、縫製一貫対応による差別化創出を最初の取り組み課題とする。

―繊維産業の半歩先を考えたときに見逃せない状況変化とは。

経営の難度が上がっていることです。特に消費 者の購買行動、価値観の変化、さまざまなイノベーションに対面している川下でそう感じます。洋服や雑貨の取引だけで、顧客のニーズに応えきれない段階に入っているでしよう。

―三井物産アイ・ファッションとして、どう対応していきますか。

当社のみならず、三井物産グループ全体の総合力を顧客にフィードバックできる体制を固めて行きたいと孝えています。

「新しい事業や始めたいが許認可の仕組みが分か らない」「海外進出を考えているのでサポートしてほしい」など、総合商社に求められる機能は本来、さまざまな期待・役割があります。衣料だけに機能を限定してしまうとこうした〝相談場所〟が分からなくなってしまいます。対価として頂くのは商品に対してで、その品質で勝負することはもちろんですが、多岐にわたるニーズを当社が吸収し、本体へのフィードバックを通じてしっかり応えて行く総合商社とし ての持ち味はこれからもっと発揮することが要求されてくるでしょう。

―「クロスアプリ」の取り組みはその一環と言えますね。

クロスアプリはマーケティングを起点とした、顧客の「販売」により踏み込んで貢献していく取り組みです。今後の商社の提案はマーケティング力をいかに発揮するかということが重要になってきます。

―2 0 1 6年度を振り返っていかがで すか。

非常に大きな節目の年でした。昨年は4月にブランドマネジメントのBMC、10月に三井物産テクノプロダクツ(MBT)と統合し、忙しい1年でした。一体化することで細分化されていた機能、事業領域を繊維事業全体として一つに捉える広さを持つことができたと考 えています。これから取り組む人事交流やシナジー発揮に向けた施策で社員の間で活躍できる場が広がったという実感が広がるでしょう。その過程で、統一された一つの企業としての新しい文化が創出されていくはずです。

―製品ビジネスの16年度は。

微減収、微増益を見込んでいます。セレクトシ ョップ向け、スポーツ関連が堅調でした。デザイナーブランド向けは比較的、好調ですがインバウンド需要は一時期に比べ沈静化したようです。逆に百貨店向けは厳しい状況が続きました。営業利益は円高が寄与し、計画をやや上回りました。思い通りの原価で生産できたわけですが、市場が好転しているわけではないので17年度以降の先行きは厳しくみています。

―輸出ビジネスの方はいかがですか。

防護衣料用の難燃アクリル原料や高機能テキスタイル「パーテックス」の輸出は堅調でした。基本的にコモディティー商材の取り扱いはしていません。為替の変動に多少影響を受けることもありますが、アクリル原料はしっかりスペックインしていますし、パーテックスも一流アウトドアブランドとの取り組みができています。素材事業としての戦略は今後もこの方針は変わりません。スペックインできる用途開発とグローバル視点での販路開拓、マーケティングを徹底して行きます。

―展示会開催などでインポー卜事業の訴求にも取り組みました。

一時、弱まった機能ですが知見とネットワークはあるので、差別化要素を探す顧客ニーズに応えて行きます。欧州に強い三井物産の伝統を生かし、専門人材を投入して買い付け先の地域やブランド数を増やしており、にぎやかになってきまし た。

―17年度は三井物産グループで3ヵ年計画がスタートします。初年度の取り組み課題は。

事業領域に重複がないため、営業体制の統合はスムーズにできますが、逆にそれでは1+1にしかならないので、シナジーを最大限に発揮していくか、これからがチャレンジです。総合力を生かしたサービス拡充は前期にも取り組んできましたが、17年度からさらに具体化して推進して行きます。初年度は三つのテーマを掲げています。独自素材であるパーテックスを活用したスポーツ衣料分野の深掘りに加え、アクリル原料の取り扱い実績を生かしたインナー分野でのシナジー発揮も課題にします。さらに従来、強い分野ではなかった国内外のユニフォーム分野に向けた素材開発や縫製品の提供も防護衣料の高機能化が進む昨今では期待が持てると考えています。

思い出の味 本場のビールとソーセージ

ドイツ・デュッセルドルフに2度の駐在経験を持つ白崎さん。「ビアガーデンで楽しむビールとソーセージは格別」との語り口は〝思い出〟では納まりきらない実感がこもる。「ヴァイツェン」と呼ばれる、少し酸味の利いた白ビールになんの変哲のないソーセージだったと振り返るが、乾操した、欧州の夏の長い夜に屋外で仕事の疲れを癒やすひと時に「ドイツは良い場所だ 」としみじみ感じたという。豊富に地ビールが残る本場・ドイツ。とりわけ記憶に鮮明なのがミュンヘンで行われる世界最大規模の祭り「オクトーバーフェスト」だそう。

2017年4月25日(火) 繊維ニュース13面

2017.04.21  

差別化素材の製品対応を強化

三井物産アイ・ファッション(MIF)は16年度にブランド事業のBMC、旧三井物産テクノプロダクツ(MBT)と統合した。シナジー発揮の具体策を検討し、差別化素材の製品対応を強化する。MIFの白崎道雄社長は17年度を「シナジー発揮を本格化する初年度」と位置付ける。

独自の高機能テキスタイル「パーテックス」など旧MBTが得意とする素材開発機能を独自性として活用したいとの考えで、パーテックスを採用したスポーツ衣料の製品対応、アクリル原料の取り扱い実績を元にインナー分野のほか、国内外のユニフォーム分野に向けた素材開発、縫製品供給に注力する。旧MBTが持つ素材開発やマーケティングノウハウと、これまで製品OEM/ODMで蓄積した企画提案力、国内外の生産背景を組み合わせ、製品までの一貫対応力として訴求していく。

2017年4月21日(金) 繊維ニュース1面