高密度織物「パーテックス」堅調 エコ訴求も強化
 

Y型断面の繊維で構成する原糸「Yフューズ」を使ったシリーズで優れたダウンプルーフ性を備える

三井物産アイ・ファッション(MIF)が世界で販売している高密度織物「パーテックス」が堅調だ。同社は「今年になってアウトドア市場は在庫調整期に入り、スローダウン」というが、パーテックスは今上期(4~9月)も、好調だった前年同期並みで推移している。下期も景況感は低調との見通しだが、アウトドア分野のほかにも販売領域を引き続き拡大し、環境配慮型の素材ブランドとしての訴求も強めて需要を開拓する。(小堀真嗣)

同ブランドは79年に英国で開発され、今年40周年を迎えた。本格アウトドアブランドの要求にも応える高密度織物の開発を追求し、欧米の有力ブランドを中心に採用されている。

売り上げの90%は海外向け。ブランド認知の高さも背景に、アウトドア、スポーツの分野を中心にユーザーを拡大してきた。

最近ではサイクリングやフィッシング系のスポーツブランド、ワークウェアブランド、さらにアウトドアおよびスポーツスタイルのカジュアルブランドへの販売も増え、「パーテックスが対象とする市場が拡張している」という。

主力商材は軽量・耐久性に優れ、ソフトな高密度織物シリーズ「クァンタム」。ほかにも高通気の「クァンタム・エアー」や透湿防水の「シールド」などを揃える。この間は、パッカブルな透湿防水素材の要望が増え、表地と防水透湿層の両方からのアプローチで開発を進めている。

原糸の開発にも注力し、生地を高機能化している。ダイヤ型やY型断面の繊維が隙間なく並ぶ構造の糸を開発し、優れたダウンプルーフ性を実現した。このほど、日本繊維製品品質技術センター(キューテック)の協力を得て、ダウンプルーフ性を検証するための厳しい独自基準を確立。ユーザー企業に対し、品質の信頼性を担保する。

自然環境に配慮した物作りも推進し、再生ポリエステル、再生ナイロンを使った生地や、非フッ素の撥水(はっすい)剤を使った生地の販売が増えてきた。紡糸前のチップ段階で染色した原料を使い、水の使用や二酸化炭素の排出を抑えた物作りも進めている。

世界的なサステイナビリティー(持続可能性)の潮流を受け、13、14日に独ミュンヘンで開催される「パフォーマンスデイズ」に出展し、初めて「サステイナビリティー・レポート」を発表する。

2019年11月8日(金) 繊研新聞4面

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