素材軸の20年春夏展示会開催
 

製品OEM・ODMの精度高める

三井物産アイ・ファッションは独自素材の訴求を強める。その一環として、29、30日に東京・北青山のポリゴン青山で20年春夏に向けた素材の展示会を開く。例年は6月下旬に素材、製品を合わせた総合展を開いていたが、「開催時期を早めて顧客の企画段階からコンタクトを取り、素材から製品を差別化する提案を強める」。秋にも同様の展示会を開く予定で、製品OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の精度を高めていく。 展示会はビジネス、アクティブ、リラックスの切り口で素材を中心に展示し、一部製品も出す。織物は、重点の一つがビジネスシーンのセットアップを想定したポケッタブルやウォッシャブルの合繊織物。「合繊らしい外観や質感ではなく、綿やウールなど天然調に仕上げて新しさを出す」という。

新素材は、麻100%だが柔らかくてしわになりにくい「クラッシュリネン」(仮称)。中国の紡績企業と組んで開発した。繊維を取り出す工程が通常とは異なる。通常は繊維を剥がしやすいように水分を含ませるが、乾燥状態で行う。生産性は低くなるが、清涼感を備えつつ、「綿のような柔らかい風合い」の繊維になる。平織り、綾織りのほか、ニットも打ち出す。

高い伸縮性を備える「ハイパーストレッチ」シリーズは、伸長率が150%を超える織物を出す。これまでもポリウレタンとポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を組み合わせて伸縮性とキックバック性を兼ね備えた織物を出しており、伸長率は高い物で130%。今回は織り組織も工夫して伸長率を高めた。紙糸を使った「和くろす・ハイブリッド」は撥水(はっすい)性を持たせた軽量のレインウェア用素材や、レース、ジャカードなど意匠性のある素材を展示する。

ニットは、ノンミュールジングで、白度が高く滑らかな質感が特徴の「ニュージーランド・プレミアム・ウール」を使った製品ブランド「アニュアル」が重点。初めて春夏向けの企画を提案する。洗っても縮みにくい特殊紡績とともに、強撚してドライタッチの糸に仕上げてシンプルなTシャツやポロシャツタイプの製品を5型揃える。

天然繊維はウール以外には綿や紙糸、キュプラ使いなども充実する。超長綿のギリシャコットンはドライタッチの強撚糸を出す。紙糸はキュプラを交撚した糸を使って落ち感のあるニットを作ったほか、PTT繊維「ソロテックス」と組み合わせた糸で無縫製横編み機「ホールガーメント」製のニットも出す。

麻100%でしわになりにくく、柔らかい質感の「クラッシュリネン」
織物で伸長率150%まで高めた「ハイパーストレッチ」シリーズ。主にパンツ用途で提案する
 2019年5月23日(木) 繊研新聞4面

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