《私のビジネス日記帳》世代役割 今井徳
 

コロナ共生の消費光景や人の価値観については様々な見立てを拝聴し、不謹慎な物言いだが自身で話すのも鼻白んできた。挙がっている諸点に加え、「足るを知る」ことが個人や企業の行動の礎になると感じる。おいおい、この浅学未熟者が何を、と周りにドン引きか一喝されそうだが。 仕事人として後にも先にもない転換期。ふわっとした生き方の権化である自分も進むべき道、とるべき策を皆と考えているが、改めて世代交代…ではなく世代役割を省みることも多い。

ことZ世代向けの事業をみる眼は、僕には「いいね!」な思い付きも大方「的っ外れ」「ああ勘違い」と思おう。大体、「リモート会議の背景ってどう自作するの?」と調べる前に口走りかけた親父が、社会や生活者ニーズを掘り起こすアイデアをホントの肌感覚で快打連発できる道理はない。現場主義は大切だが、次世代とよく話し共創し、独り善がりな感覚は仕事外で発揮するくらいがちょうど良い。

老兵死なずとも去る他なしとか、そんな話では全くない。その昔、今なら即退場だろう熱血指導や、「ええで、ええで」「いってまえ」と現場をよくみてベンチから選手を鼓舞し続け、チームを優勝に導いたプロ野球パ・リーグの名将たちがいた。腰も据わらず「やってみなはれ」というのは程遠いが、そうあるべしと日々自戒。道筋を付け、現場を後押し、曲がれば修正、責任を取る。そんな風にばかり言ってられぬ環境下、これと思う手は皆や取引先とやり切って、業界にも貢献せんと。(三井物産アイ・ファッション社長)

2020年6月10日(水) 繊研新聞1面

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